私は正直を言うと、今でも、東京人が嫌いだ。それは、もちろん体面で話すときは、申し訳ない気持ちにもなるが、どうしてもその気持ちを捨てることができない。大学を卒業して、東京で働き始めて、ずっとこっちにいるのに、今だにそうなのだ。
このことを決定的にしたのが、東日本大震災だった。もちろん、多くの方々は寄付をしてくれ、そういったことには感謝をしている。ただ、どうしても納得ができないのが、やはり、あのときから、それ以降の原発に対する彼らの態度だった。
まず、地震直後。彼らは、反原発を実は主張していた（それは後でも書くが、東浩紀先生もそうだった）。ところが、それから月日が経つについれて、少しずつ態度を変えていった。
まず、彼らが注目したのが吉本隆明だった。彼は、科学テクノロジーの反退行説を唱えていた。必ず、科学テクノロジーは前に進むしかない。そして、その考えから、吉本は一貫して、原発賛成論を、終生のライフワークとしていた。
この事実は、いわゆる「哲学者」を自称ｗする連中たちに、まるでこれが
- 哲学的に避けることのできない真実（つまり、運命）
であるかのように語る形で、喧伝された。
次に私が怒りを覚えたのは、東浩紀先生の福島第一原発観光地化計画という本についてだった。ここでは、「未来」の日本ということで、
- （東京から福島への）リニア新幹線
- （福島での）ロケット
について、プランニングがされていた。当たり前だが、リニア新幹線は莫大な「電力」が必要となる。そこで、私は、はたと気がついたわけである。東浩紀という悪魔は、そのための電力をどこからもってこようとしているのだろう、と。お分かりだろう。
だ、と。つまり、彼は
- 裏日本
を、「原子力だらけ」にすることを、あきらめていなかった。しかも、上記のロケットは、小型原子炉で動くロケットだ。ようするに、
- どうせ今だって、福島は汚れているんだから、ロケットが爆発して汚れたって、たいしたことはないだろう
と彼は、その隠微な悪の主張を隠していたのだ。
新潟の原発は地元の東北電力ではなく、東京人のために発電され、東京に送られることを目的にして作られたものだ。しかも、驚くべきは、３・１１以降も、この用途を変えることなく、再開されようとしている。東京が、原発から生まれる電気という
- 享楽
をしゃぶりつくしたいのなら、なぜ原発を東京に作らない？ これをやらないで、見てみればいい。東浩紀という悪魔は、いつの間にか、今では
- 原発賛成派
に戻っているｗ 人間って恐しいよね。ここまで恥知らずになれるもんなんだね。この人には、二度と、東京から出ないでほしいし、絶対にこの人とは関わりたくない。
私が言いたいのは、実は、原発のことではない。そうではない。むしろ逆なのだ。こんな原発なんていう、今すぐ、一瞬で廃棄しなければならないことが自明な、こんなことで、世論が二分していることがおかしい、と言っているわけだ。むしろ、こんなことはもっと早くに、世論が一致して、原発反対で合意して、しゃんしゃんで、
- もっと他のことに、私たちのリソース、エネルギーを注ぐべきだ
という考えなのだ。
例えば、以下の動画は、当時、子どもとして、３・１１で被災された方のモノローグであるが、ここで語られているのは、当たり前だが
の問題だ。
そう。３・１１とは、津波災害で多くの人が亡くなった日だった。
例えば、最近でも福島でかなり大きな余震があったけど、「たまたま」そのときは、大きな津波は起きなかった。
例えば、上記の東浩紀という悪魔は、この３・１１を、「世界史的事件」と呼んだ。それは、これが、原発のシビア・アクシデントだったからで、チェルノブイリに並ぶ
- 世界史的事件
として、声高に叫んだ。私はこういう態度を見て、ヘドが出るほど、吐き気がした。ようするに、東は、津波は
- ありふれている
から、「世界史的な事件じゃない」と、「どうでもいい」と言っているわけである。３・１１は、原発こそがテーマなんだ、と。
あーあ。
これが、「哲学者（嗤い）」ってわけだ。なにが、「世界史的事件」だよ。馬鹿じゃねーの。ほんと、クソだ。クソ中のクソだ。世界史なんか知らねえ。こういうのが、平泉澄が言った「ブタに歴史がありますか」っていう大衆侮蔑史観的な態度なわけだろう。３・１１で死んだ一人一人に命があったのであり、その一人一人が、かけがえのない命だったのであり、それを無視して、なにが世界史だ。だったら、一生、世界史なんて学ばねえよｗ
いや。もうすぐ来るよ。東京にも地震と津波が。そうしたら、もっともっと、たくさん死ぬ。
私が今ごろ、こんなことを書こうと思ったのは、ファースト・ガンダムの最終回を考えていたからだ。なぜ、あそこが感動的になったのか？ それは、ホワイトベースのみんなが、最後は、生還したからだ。つまり、
- みんなを救った
からだ（これは、今回の映画版鬼滅の刃もそうだろう）。私は、あの場面を、３・１１での、津波で避難した人たちの姿を、どうしても重ねて見ざるをえなかった。そう思ったら、これをアニメだからって、馬鹿にできないんじゃないかと思ったわけである...。
