ネトウヨはネトウヨなのか?

近年、ネット上での「ネトウヨ」問題が、日本でもアメリカでも、さかんに行われるようになっている。それは、ヤフー記事に、膨大な反社会的なコメントを書くような連中ということで、まあ、5ちゃんねるなんかでは、普通にいつも見られる光景ではあるのだが。
そして、この問題は、特に、トランプが

  • 民主主義の破壊をたくらんだ

という、かなり実践的な問題と関連して語られる。まあ、共和党が黒人の選挙権を、さまざまな形で、過去から妨害してきたことは、それが中央政府による指示だったのか、地元自治の結果だったのかは、ともかく、以前からみられたわけだが。
しかし、ここで観点を変えてみることは大切だと思っている。
というのは、少し前の videonews.com での話であるが、まず、今のアメリカのキリスト教徒の大半は、

と呼ばれる宗派である。これが、私たちがよく知っている、プロテスタントとかカトリックをはるかに上回っているわけだ。彼らの特徴は、言ってみれば、

というところにある。つまり、プロテスタントとかカトリックでは、そういうことは起きえない、というのである。
いずれにしろ、興味深いのは、プロテスタントとかカトリックからすると、福音派は、たんに「異端」というより、なにか

  • トンデモ

を相手にしていう、といった印象を受ける。つまり、馬鹿にしている臭いがするのだ。
そこで、なぜ福音派の各宗派が、トランプ支持だったのかというと、それはトランプの一つ一つの政策に是是非非で答えていたのではなく、

  • 自分たち宗教団体に、さまざまな税制的な支援をしてくれたか、といったことから、「自分たちの要望を聞いてくれているか」

といった尺度で決めている、ということになる。
アメリカで、国家による福祉が弱いのは、こういった宗教団体の「要望」に答えている、といった側面が考えられる。国家が福祉を行わなければ、よりいっそう、宗教団体の福祉活動が大衆から価値をもって受けとられる。)
では、信者である。
信者は、たんに教祖から、「トランプを支持しろ」と言われる。トランプの言っていること一つ一つはなんか変だと思っていても、教祖が(または教団の公式見解が)支持だ、と言っているんだから、

  • そこには、きっと、なにか「理由」があるのだろう

と考えるわけであろう。そこから、さまざまな陰謀論めいた話まで、噂として伝わっていくことになる。
そして、興味深いのが、なぜか日本に「トランプ支持」なるネトウヨが散見されてきた、ということであろう。
しかし、これについては、少なくとも一つ、「相関関係」を示唆する事実が知られている。
トランプのスピリチュアル・アドバイザーのポーラ・ホワイトは、文鮮明統一教会の集会に参加している。そう考えれば、こういった策動をしている、かなりのネトウヨに、日本の統一教会系の信者が関係しているだろう、ということは想定される。
まあ、私が言いたかったのは、ほんとうにトランプ問題は「トンデモ問題」なのか、という疑問なのだ。むしろ、これは「キリスト教徒内の党派争い」なんじゃないか。プロテスタントとかカトリックが、福音派を「トンデモ扱い」していることと、深いところでは動機はつながっているんじゃないのか。むしろ、ここで問われているのは、

なんじゃないのか、ということだ。
まあ、この関係は、日本の自民党信者にしても同じなのだ。すでに、さまざまな形で、自民党のネットサポータークラブについては、知られるようになった。こういった人たちが、こういった宗教系の信者たちと、まったく同じ行動原理でネットで行動しているだろう、ということは普通に想像がつく。