自民党総裁選という「茶番劇」

昨日、自民党総裁選があり、岸田が総裁となった。その結果については、自民党のホームページに記載がある。党員の投票は、

  • 河野:335046票
  • 岸田:219338票
  • 高市:147764票
  • 野田:057927票

となり、岸田は河野の3分の2。つまり岸田は、たったの6割しか取れていない。過半数が取れれば、決戦投票に行かないで決定するわけだから、もしも岸田を勝たせたいと考えている人がいれば、

  • 高市、野田が立候補する「必要」があった

ということが分かるだろうw しかも、ネット上では、高市応援の膨大な書き込みが氾濫した。広告も、大量に飛びかい、膨大なお金が投入されたことが自明である。安倍や麻生が、日本会議などのネトウヨを支持母体として維持したいと考えていることを考えれば、彼らが表向き、岸田を支持すると言えなかったわけで、少なくとも予選は高市支持を「演じ」たのは、そういった支持勢力への配慮と考えれば、分かりやすい話であった。
そもそものことを考えてみてほしい。明らかに、今回の衆議院選挙で、自民党は惨敗の可能性がある。その最大の理由は、新型コロナに対する

  • 自宅療養(という名の自宅放置)

にあるわけで、次の選挙で勝ちたいと考える自民党議員たちが

  • なんとかして「今の政府」と関係ない人たちで、新政権を作ってほしい

と考えることは自明なわけであろう。では、なぜ河野にあれだけの支持が集まったのかといえば、ようするに、

  • 投票した人たちは自民党支持者だから、「今までの自民党の政策」に基本的には賛成している人たち

だから、ということになる。しかし、次の衆議院選挙では、むしろ、そういった人たちではなく

の支持を集めなければならないのだから、自民党議員たちが河野を嫌がったのは理解できる。
つまり、それだけ次の選挙で、これまでの政府が「人殺し集団」であることへの国民の怒りが爆発することが「怖い」と考えている、ということが分かるだろう。
しかし、である。
だったら、なぜ自民党は、いつまでも、こんな馬鹿馬鹿しい「選挙」などをやっているのだろう? 特に、「党員票」の数は絶対に、

  • 総裁選出の「原因」にしてはならない

という、明確な意志があるわけだろう。そして、こういう結果は近年、何度も繰り返されている。誰がどう考えても、これが

  • 茶番劇

であることは明らかなわけだ。最初から、誰を総裁にするのかは、決まっている。福田派と麻生派の二つと、あと、どこか一つの派閥がこの二つと行動を一緒にするだけで、すでに議員票の

になるわけで、もはや、最初からこの結果は決まっていたわけだ。こんな

  • 馬鹿馬鹿しい

茶番劇を嗤い、最初から岸田さんしかまともに扱わなかったジャーナリストや学者も多くいる。自民党の党員の方々はこんなことで「踊らされ」て、怒らないのだろうか?
では、なぜ彼ら自民党の議員は、河野さんを選ばなかったのか? 一つは、「今回の自民党総裁選がテレビなどで取り上げられて、注目を集めたことから、別に河野さんを総理にしなくても、次の衆議院選挙で勝てる」と考えたからで、もう一つが、河野さんがかりにも、これまでの政府の一員だったから、新型コロナでの「大量死」の責任がある、と受けとられる可能性があることを嫌がった、の二つとなるだろう。
いずれにしろ、彼ら自民党の政治家たちに国民は「なめられている」わけで、このまま、いつまでも国民は、自民党に「なめられ」たままでいていいのか、が問われているわけだろう...。