ウクライナ戦争の状況分析

やはり、ウクライナの問題を考えざるをえないわけだけど、つい最近まで、ロシアとウクライナは今にも「和平」が成立しそうだった。実際、ゼレンスキー自身が和平にかなりコミットメントしていたし、実際にそうした言及をしていた。
ところが、である。
これが変わったのが、

  • ブチャの悲劇

だった。これを境にして、ウクライナであり、ゼレンスキーが強硬策に変わって、今に至る。しかし、「ブチャの悲劇」はあまりに変だった。明らかに、アメリカの軍事広告代理店が関わった報道がされた。これを機会に、バイデンはロシアは「民族浄化」と同等だと自分は思う、として、ロシアを非難した。
つまり、どういうことか? どう考えても、

わけである。つまり、WW2以降、ずっとアメリカは世界中のどこかで戦争をやっていた。なぜなら、戦争があるから莫大な軍事費が正当化できたから。しかし、近年、それが難しくなってきた。アメリカが戦争をするのには、それが「アメリカの利益」にならなければ、やる価値が低くなる。その一つが、エネルギー資源だった。アメリカのイラク戦争は、イラクの莫大な石油が目的だった。そう考えたとき、最後の彼らの「フロンティア」がロシアだったのだろう。ロシアに対しては、膨大なエネルギー資源が眠っている。これを、グローバリストが手に入れられれば、これほど「おいしい」ものはないだろう。よって、最後にアメリカがロシアと戦争を行うことには、合理的な理由がある。
アメリカは、ロシアの「国力の衰退、疲弊」を狙っている。ロシアの軍事力が少なくなれば、アメリカは、

ロシアをアメリカの好きなように支配できるようになる、と考えている。そして、そうなったとき、アメリカは、ロシアの国土を「分割」するだろう。そして、ロシア内の各エネルギー資源の採掘場所を、アメリカのウルガルヒに

  • 譲渡

し、ロシアの隅々までを、アメリカのグローバリストに「分配」することをたくらんでいる(アメリカがイラクでそうしたように)。
アメリカのそういったネオコンにとって、ウクライナとロシアが戦争を止めてしまうことが、一番都合が悪かった。だから、なんとかして、「和平」を潰そうといた。そのため、「ブチャの悲劇」を仕掛けた。これで、ウクライナに和平を「あきらめさせる」ことを狙った。
しかし、である。
そもそもこれは、どういったルートで実現するのだろうか?
まず、ドイツはロシアの天然ガスに依存している。そもそも、ドイツにはLNGを輸入するための設備がない。それは、ずっと、ロシアの天然ガスを輸入することを前提にしていたからだ。
次に、中国とインドの問題がある。ウクライナ戦争以降、ロシアの天然ガスを、

  • 安く

中国とインドが大量に輸入している。ドイツ、中国、インドがこれだけ輸入していて、EUによるロシアに対する「経済制裁」は有効なのか、が疑問なわけでしょ。一方で経済制裁をしておきながら、他方で、ロシアにお金をこういう形で「あげている」わけで、矛盾していないか、というわけでしょ。
そもそも、インドはISEFとかいって、アメリカは自分たちの陣営に入れようとしているけど、インドの軍備のほとんど全ては、ロシアからの輸入に依存している。
うーん。
EUと日本は、ロシアからのエネルギー輸入を「禁止」しているわけだけど、韓国だって、面従腹背でロシアから買っているんだよね。でも、日本は「買わない」と。
そんなことで、

  • 日本が世界との経済競争に勝てるのか?

が、はななだ疑問なわけでしょw
そして、おそらく、今年の一番大きな問題は、アフリカなどでの穀物資源不足であろう。アフリカの会議に、ゼレンスキーがオンライン会議に参加しようとしたら、アフリカの首脳クラスは3国くらいしかいなかった。他は大臣レベルだった。このことは、アフリカがいかに、穀物不足の問題でピリピリしており、ゼレンスキーに不信感をもっているのかを示しているのだろう。
もう一つ忘れてはいけないのが、アメリカの「インフレ」だ。これを、バイデンは国内向けには、ウクライナ問題が原因と言って、他人に責任をなすりつけているが、一つの大きな理由として、新型コロナの時期において、バイデンが大量の小切手を配ったことによって、ドルの信用低下が大きくなったとを指摘する人もいる。
いずれにしろ、アメリカは今年、選挙があるわけで、それまでに、インフレをなんとかできるのかは、はなはだ疑問なわけだ。エネルギーインフレで苦しんでいるのに、なぜか、そんな時期に、

  • ロシアの安いエネルギーを輸入しない

とか言っているわけでw、わざわざ、インフレで苦しんでいるのに、さらに、インフレで苦しむ政策を

  • 選んで

いるわけでw、こんなことで、アメリカの民主党が選挙で勝てるのかが、あまりにも疑わしいわけだ。
しかし、である。
これまでのところ、ウクライナの「民間人」の死者は、これが戦争と言うには、あまりに少ない。つまり、ロシア軍は、まったく、民間人を殺していない(もちろん、さまざまに巻き込まれる形で死者が出ていないわけではないが)。もしもこれが「民族浄化」だとするなら、今までのアメリカの戦争はなんだったんだ、ということになるだろう(なぜ、アメリカの人殺しを「民族浄化」と呼んではいけないか)。
いたるところで、ウクライナ軍の撤退であり、降伏が行われ、それに対して、ゼレンスキーは、EUに、今すぐ、武器を無料で恵め、と怒鳴っている。本気でゼレンスキーはもらった分の武器のお金を働いて返すつもりがないわけである。無料でくれ、ということは、

  • どこかの国の軍事費が増大する

というわけである。それは、その国の国民のお金であるし、税金なわけだ。
この「戦争」がどういう形で決着するのかは分からない。分からないが、ウクライナが和平を拒否して、自国民の死者が増えることを選ぶという形で、戦争の継続を目指すと、世界中が大変な

  • 経済危機

に襲われることは、すでに分かっている。だとするなら、なんのために、ゼレンスキーは戦争継続を選んでいるのか? アメリカ・イギリスに対して、フランス・ドイツなどの大陸側は、すでにゼレンスキーに和平を選ぶことを望むことを言うことを止めなくなっている。
ゼレンスキーはロシアと戦うと言っているわけだが、ここで彼の言う「戦う」は、自分のお金で武器を買って戦うじゃない。

  • 誰かが、武器を恵んでくれる

から、「それ」で戦って「勝つ」と言っているだけに過ぎない。彼は軍事の専門家じゃない。そんな彼が「勝つ」と言っていることに、一体、なんの意味があるのだろうか? 少なくとも、自国のお金で、借金して、後で返すお金で戦ったらどうなんだろうか。たんに抽象的に「勝つ」と言っていたって、意味がない。それで、国民は何人死ぬことになるの? その責任は誰がとるの? 最近は、アメリカも戦争が始まる前の、ウクライナに対して行っていた「警告」に、ウクライナがまったく耳を貸さなかっ、として、責任転嫁を始めたわけだけどw、アメリカも選挙が始まるわけで、なりふりかまっていられないわけだ...。