えっと。経済学者は、ある意味で、現代の「哲学者」だ。なぜなら、経済こそが現代のさまざまな問題の根底と考えたのがマルクスであるし、基本的にはそのマルクスの考えた延長に今の問題がある、と言えるからだ。
早い話が、私たち人間の一人一人の日常で考えることや、判断することが、
- その人の、その時の、「経済的な基盤」に依存する
からだ。裕福な人は、とりあえずの、直近の「飢え」に悩まなくていいと考えるから、少し余裕ができて、広い視野で客観的に考えることができる(性欲における賢者タイムみたいなものだ)。しかし、それもちょっとしたことで、その基盤が怪しくなると、たとえ意識していなくても、保身的な方向に考えがちになる。マルクスは、言わば、現代社会においては、誰一人として、この「外」に出られない、と言ったわけだ。
もちろん、そうはいっても、今の大学で教えられている経済学が、マルクスとはずいぶんと違うものであることはそうなわけで、そこまで根底的に考えている人がどこまでいるのかといえば、怪しいわけだ。
しかし、いずれにしろ、世の中の経済学者が今の「哲学者」の役割として振る舞っていることは間違いない。そして、そういった人たちが特に、
- 文系
の人たちの間で、大きな影響力であり、発言権があるとして扱われていることは考える必要がある。
さて。前置きはどうでもいいのだが、ノア・スミスという、多少、日本ともつながりあるアメリカの経済学者が書いた以下の日本のサブカルであり、アニメについて語ったブログが話題になっている。
と言った後で、急いで訂正するわけだがw、このブログの記事の内容は、はっきり言って、どうでもいいわけで、誰もこれを読んでいないw そうじゃなくて、そこで埋め込まれているREDITの「画像」が、いろいろと界隈を騒つかさていた、というわけである。
おそらくこの画像は、けっこう昔に作られ、投稿されたものなのだろう。
では、なにがおもしろいのかって、そもそもここで並べられている、アニメと、ここで注目している「政治的立場」との関係の「意図」をどう理解すべきなのかが、普通、分からないからだw
そりゃあ、説明がなんだから、分かるわけないだろ、と思うかもしれないが、そう考えると、そんなに「難し」く考えてはいけない、ということを含意している、と思われるわけですね。
では、今はそれを私なりに整理してみよう:
- 共産主義(Communism)
- ウテナ ... アニメのタイトルに「革命」ってあるってだけでしょう。意識高い系。
- ゾンビランドサガ ... たしか、画像の女の子がLGBTだったか、だったような。
- プリンセスチュチュ ... アニメを見たことすらない。
- フリップフラッパーズ ... どうだったかな。少し、精神分析なんかを意識した作品だったような。意識高い系。
- 宝石の国 ... なんて言ったらいいんだろうね。ひとまず、意識高い系。
- セーラームーン ... 女の子が戦う代表的な作品であり、フェミニズム的要素に注目しているんですかね。
- 社会主義(Socialism)
- リトルウィッチアカデミア ... 作品のどっかで、労働運動的な描写があったんで。
- エヴァ(カオル) ... まあ、彼がLGBT的な存在と言いたいのか。
- lain ... これも難しいSF作品だったと思うけど。ひとまず、意識高い系。
- 自由主義(liberalism)
- デジキャラット? ... わからん。
- けいおん ... さらにわからん。
- Fate/apocrypha ... どうだったかな。なんか、奴隷開放的な話だったように思うけど、覚えていない。
- キルラキル ... 確か、貧困層と富裕層をきわだたせたような作品だったような。
- 中道(Moderate)
- ジョジョ ... さっぱりわからん。ジョジョはあまり見ていない。
- エヴァ(アスカ) ... まあ、そもそも中道に置くことに意味あるんですかね?
- ベルセルク? ... ガッツ?が思想的には、この辺りと言いたい?
- Fate/staynight ... フェイトもこの辺りと言いたいのか?
- ログホライズン ... この作品は、ほとんどみてないな。SFだったと思うが。
- 狼と香辛料? ... 商人の話だと思うが、この辺りと言いたいのか。
- 保守主義(Conservatism)
- 化物語 ... まあ、保守系といえば、そうなのかもしれないが。
- 俺イモ ... この辺りから右寄りなんだけど、ちょっと分からんな。
- ベルセルク?銀英伝? ... この画像の女が誰か知らない。
- 未来日記 ... 最初の方しか見てないけど、けっこうサバイバル系で、たしか画像の女の子がかなり、サイコパスだったような。
- リゼロ? ... これも、かなり残虐なサバイバル系ではある。
- リバタリアニズム(Libertarianism)
- ゴブリンスレイヤー ... まあ、ようするに、リバタリアンなんで、この辺りは「無秩序な社会システムをサバイブする」みたいなのが集まっているわけですね。なにせ、この作品、最初で勇者の女がゴブリンの群にレイプされる場面とか平気で登場しますからね。
- 盾の勇者の成り上がり ... 最初の方しか見ていないけど、これも底辺階層からのぼりつめていく感じだったような。
- ガルパン ... 女の子がミリオタという時点で、右翼なんでしょう。
- 幼女戦記 ... ほとんど見ていないけど、かなり残虐な感じだったような。
- ファシズム(Fascism)
- ラブライブ ... この最後が最大の謎なんだろうけどw、おそらく、矢澤にこについて言っているんだろう。彼女のキメのあいさつが、まず、フィンガーポーズであり、男に「こびる」女の「演技」ということもあり、フェミニスト的視点で、今のポリコレでは一番NGだと言いたいんですかね...。
とりあえず、まとめた。こうやって見ると、おそらく、作品というより、ここで使われている画像の人物が、ポリコレ的な観点から、こういった政治的思想にあてはめている場合が多いんじゃないか、という印象は受ける。
あと、ここで政治思想と言っているけど、実際はアメリカの大学のフェミニストなんかを中心としたポリコレ言説を揶揄する形のものと考えるべきで、あまり作品内容と関係ない
- 分類
と考えるべきなんじゃないか、という印象にはなりますね。
追記:
いずれにしろ、リバタリアンが「正しい」形で、
- 極右
に分類されていることは、なかなか慧眼だと思いましたね。日本だと、このリベラリズムとリバタリアンを「意図的に」混同して言説する人が多いですからね。自分でリバタリアンに無限の「共感」をしておきながら、自分を
- リベラル
とぬかすゴミ屑がいかに多いことか...。