可処分時間

以下の動画は、サッカー人気の「低下」を「問題」だと言っている。
そのネタ元はサッカー協会の偉い人が、「若者がサッカーを見なくなった」「若者の4割しかサッカーに興味がない」「試合時間の短縮の検討」といったことを言っている、と。

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ただ、その話は、人々の「可処分時間」の話に変わっていく。
その決定的な変化は「スマホ」の登場だ、と。私たちは、スマホが登場してから、朝から夜まで、通勤時間でも、どこでも、スマホを見るようになった。つまり、それだけスマホに時間をとられるようになった。
そうすると、一つ一つの娯楽にかけられる時間が限られてくることになる。チックトックなんて、1分もない動画ばかりで、まあ、そんな単位で「おもしろい」と思わせるものにかけられる時間は短くなっている、というわけだ。
上記のサッカー協会の「偉い」人が言っているのは、「サッカービジネス」の話だ。つまり、マネタイズ。サッカー場に足を運んで、チケットを買って観戦してくれる人の数。テレビでサッカーを試聴してくれる人の数。こういった「数」と、それとチケットの値段を掛け合わせた数字が「収入」となるわけで、彼らが考えているのは、この数値でしかない。
しかし、言うまでもなく、サッカーの試合も、チックトックなどで「編集」され、アップされて、多くの人に見られている。しかし、こちらは、彼らサッカー協会の人にとっては、「マネタイズ」しないわけだ。なぜなら、それらは「無料」であるか、有料であったとしても、映像の使用料を払っていないから。
つまり、話は「サッカー人気」の問題じゃない、ということになる。マネタイズの話なのであって、それによって、(試合時間の短縮などの)サッカーのルールを「破壊」して、その「サッカー人気」なるものが「復活」するのかは、怪しいわけだが、少なくとも、短期的には彼らが考える「マネタイズ」の問題の弥縫策として「やりたい」と言っているだけに聞こえるわけだ。
どんな人も、一日で使える時間は同じ。そんな中で、ずっとスマホを見るようになったなら、それ以外に使える時間は短くなった、と言っていい。しかし、そもそもスマホ以前の私たちは、概ね「暇」だったわけだ。暇だから、暇潰しをしていたわけで、その一つの手段がスマホになったにすぎないとも言える。
まあ、スマホになったからといって、これを使いこなすのにも、つまり、慣れていくのにも学習時間をとられるし、そんななにもかも効率的にやれているとは限らない。それに、なにかの目的をもってスマホを使うにしても、それは以前は紙にメモにしていたことが、スマホ上で文字を打ちこむようになったとかで、いろいろと便利になったと考えることもできるわけで、ある意味でそれらの作業が「短時間」でできるようになった、と考えることもできる。
娯楽(=暇潰し)の方法が、多様化したということが、それぞれの娯楽に使える時間が相対的に減ったということを意味するなら、つまり、上記のサッカー協会の人の言う「サッカーの人気低下」の問題を究極的に解決する方法は、

ということになるだろう。つまり、地球上から「コンピュータ」を全て失くす、ということだ。
いや、そんなことができるわけがない、と思うかもしれない。実は、これとまったく同じようなことをやろうとしているのが、アメリカによる、今回のウクライナ戦争だ。つまり、

  • ノルドストリーム破壊

だ。アメリカは、EUに、自国のLNGを買わせたい。なぜなら、EUは世界中でアメリカに並ぶ「お金持ち」たちが住んでいる地域だから、アメリカで生産される「馬鹿高い」値段のLNGだって、買えるだけのお金をもっているからだ(これを、アフリカの貧しい国に買わせようとしたって、お金がないから買えないw)。
ところが、EUの隣国には「ロシア」があって、ここからは大量の天然ガスがとれる。しかも、その間をパイプラインで結べば、そもそも、LNGにして「馬鹿高い」値段のものに変える必要がなく、そのまま、EUにプレゼントできる。
そこで、アメリカは考えたわけだ。「だったら、ノルドストリームを破壊すればいいじゃない」。そう。まさにアメリカは、

  • だったら、世界中からスマホを破壊すればいいじゃない

と同じことを、ドイツに対してやったわけだ...。