最近のgoogle検索は、最初から、AIによる質問の回答を先頭に表示するようになっている。
この前だが、私は、SWITCH2で「あつまれどうぶつの森」をやっていて、ある疑問がうかんだ。それは、畑で育てる野菜についてだった。畑に植えた野菜の幹を見ると、「S」「M」「L」と書いてある。最初、この意味が分からなかった。そこで、google検索をした。すると、いつものように、生成AIが「回答」をよこした。そこには、次のように書いてあった。
- あつ森における、野菜の「S」「M」「L」は、サイズを意味します。それぞれのサイズの野菜がほしい場合は、「たぬき商店」で、それぞれの野菜を手に入れてください。
まず最初に断っておくと、これは
- まったくの嘘
だ。「たぬき商店」で売っているのは、野菜の苗木だけだ。「たぬき商店」で、それぞれの「S」「M」「L」や、実際の野菜を売ることはできても、それらは売っていない。
つまり、この「S」「M」「L」は、たんに、畑に植えてある野菜の苗の「成長段階」をそういった「サイズ」で呼んでいるだけなのだw
え? って思わないか。じゃあ、なんで生成AIは、こんな「デタラメ」を述べたのだろう?
まず、あつ森の攻略サイトに、「S」「M」「L」についての説明が書いてあるのを見たことがない。なぜかというと、
- ゲームをやっている人にとっては「自明」だから、わざわざ、そんなことを攻略サイトで説明しない
からだw 攻略サイトに書かれるべきことは、ゲームを攻略する上での「ヒント」などであって、それ以外はノイズとなって、見づらくなるだけで、なるべく余計なことは書かないようになっているのだ。
じゃあ、生成AIはどこから、こんな説明をもってきたのか? 言うまでもない。普通に、アパレルショップで、服のサイズなどで使われている「S」「M」「L」からだ。こっちは、大量の、使用例が世の中にあふれている。生成AIは、ユーザーから指示されない限り、説明の「正確さ」より、
- 蓋然性
を優先して、回答を作りあげる。なぜなら、ほとんどすべての質問は「わからない」が正解だからで、でも、そんな回答ばっかりじゃ、役に立たないと判断されるのを嫌がって、こうしているわけだ。
生成AIは、世の中一般的な「統計的な蓋然性」によって、回答を作成する。それは、わかって答えているのではなく、数学基礎論における、
- 意味論
に対応する
- 形式論
の、この二つにおける「後者」のアプローチで、文章をでっちあげる。ある文章の質問に対する、よく使われる表現の回答があれば、「それ」を回答とすれば、基本的にほとんどの場合に「正解」になるだろう。なぜなら、世の中のほとんどの「その質問」の答えが、「それ」だから。こういうアプリーチで、生成AIは動いている。
ところで、今朝、ツイッターを見ていたら、ある子どもをもっている主婦が、子どもの行動を自慢してつぶやいたツイートに、専門家が苦言をていしていた。
x.comこういうののことを「浅はか」って言うんです。自分で描いた絵で、表に出さないで楽しむならまだしも、まだ小学生のお子さんには害にしかならない行為。
— 🍟 (@xxxuraniwaxxx) 2026年5月15日
図工や美術の授業で何かデザインする時「生成AI使えば簡単なのに」って言って自分なりの工夫ができない子供になるよ?事実そういう子は増えている https://t.co/w7cKRSuZuP
子どもが描いた絵は、別に天才じゃない。よくある、子どもの落書きだ。しかし、「それ」を生成AIに喰わせると、なんかを生成してくる。しまいには、それを
- 3Dモデリング
のモーション動画にさえしてくる。じゃあ、これを売れば、IPライセンスでひと儲けできるじゃん、と考えたこの主婦は、自分の娘を「天才」として売り込むのだろう。
しかし、言うまでもないが、生成AIが生成したものは、限りなく、著作権的にアウトである。なぜなら、生成AIが、なにかを生成する過程でやっていることが、ほぼ、間違いなくトレースできるからだ。
今、任天堂だけじゃなく、サンリオなど、他のIPビジネスをやっている企業の株価が下がっている。その理由は、株の取引をしている人たちが、日常的に生成AIを動かして、
- 任天堂のゲームのIPのキャラの「3D動画」
を生成して、遊んでいるからだw 生成AIに「任天堂っぽい動画を作ってくれ」と頼めばいい。もちろん、規制が入って断られたとしても、回避策などいくらでもある。
さて。はたしてこの娘さんは「天才」だろうか? それとも、どこにでもいる、子どもの落書きだろうか? どっちだっていいのだ。この子がなんだろうが、生成AIが「でっちあげた」ものは、
- パクリ
だ。生成AIは、数学基礎論でいう「形式論」から、パクリをキメラ的にでっちあげる。株主たちが、生成AIで毎日、任天堂のIPのキャラを使った3D動画を、作り続ければ続けるほど、過去の人間たちが作ってきた人間の資産を
- 嘲笑
して、下等評価するようになる。むしろ、こういう人間の本性が下等評価されていることもしらずに...。