日本の天然ガス

ウクライナ戦争をきっかけに、主に、アングロサクソンを中心に行われた、ロシアへの経済制裁は、その中でも特に、問題となっているのが、ドイツの、この冬のエネルギー、つまり、ノルドストリームによる、ロシアからドイツに運ばれるはずだった、天然ガスが、まったくめどがたっていない、ことだ。
とにかく、アメリカが、ノルドストリームも、ノルドストリーム2も

  • 絶対動かさせないマン

になっちゃっているので、どうやってドイツはこの冬を、国民を凍死させないで生き残らせるのかの「めど」が今だにはっきりしない状況が続いている。
よく、こんな状況で、ドイツの人たちはおとなしくしているよなw こんな政府に、自分の生きる死ぬを預けているなんて、無理ゲーすぎるだろw
しかし、である。
こんなことを言っていられる場合なのかが疑わしいわけだw つまり、日本である。
日本の「天然ガス」の確保は大丈夫なのか? というのは、ロシアがこんなことになったから、世界中でLNG争奪戦が起きているからだ。
天然ガスの特徴は、

  • 比較的、世界中で採掘される
  • パイプラインで運ばないとすると、LNGにして運ぶことになるが、(1)LNGの生産、(2)LNGの船による配達、(3)LNGから天然ガスへの変換して、国中に配送するインフラ、という形で、配送コスト、流通させるためのインフラの莫大な投資が前提になっている
  • パイプラインは、絶対的に安い値段で周辺国に運ぶことはできるが、その特徴は、あくまで周辺国までしかパイプラインを引けないこと
  • LNGの値段は、スポット、つまり、短期の量の契約では、まったくペイしない。(なんの商売でも同じだろうが)長期の契約を結べるかで、その国の未来が決まる

といったものがある。
そう考えてみると、2020年で、日本の最大の輸入先はオーストラリア(やたら高いLNG)、第3位がカタール、第4位がアメリカ(やたら高いLNG)、第5位がロシア。ところが、オーストラリアは、国内のエネルギー不足を理由に、国外に天然ガスの輸出を「売らない」みたいなことを言い始めている。そして、天然ガス大国のカタールであり、日本の長年の商売先だったわけだが、今、(ある意味で、岸田首相のポンによってw)大変な事態が起きている。

「中東のLNG液化天然ガス)輸出大国であるカタールが昨年末、25年続いた東京電力HDと中部電力の火力発電会社『JERA』との大型販売契約を打ち切りました。岸田政権発足直後の昨年10月に閣議決定された、第6次エネルギー基本計画において“電源構成比で30年までにLNG比率を27%から20%程度に減らす”と明記されたことで、カタールが日本との長期契約を更新する意欲を喪失したといわれます」(田代氏)
news.yahoo.co.jp

カタールと日本は、昨年まで、大型契約を結ぶことで「安い値段」で日本はLNGを輸入できた。ところが、その契約が昨年末で切れた段階で、カタールがその契約の「延長をしない」と言ってきた。これは大変な事態である。天然ガス大国のカタールは、今、世界中のLNG不足を受けて、販売先の多様化を考えている。そこで、日本の足元を見てきている。そのため、岸田首相はカタールに行って直談判をする約束をとりつけていたが、なんと彼がゴルフにかまけていて、コロナにかかり、「行くのを止めた」そうだorz こんな奴を総理にしていていいのかなw)
あのさ。今の自民党統一教会の対応を見ていても分かるけど、岸田は総理の器じゃないよなw こいつを総理にさせたのは、安倍だし、その安倍は死んで、もういない。なんで今だに、岸田は総理の座に居座っているんだろうねw
日本が「終わっている」のは、これから原発を作る、とか言っているわけでしょw しかも、その「開発費」を、国民に支払わせるんだってさw

digital.asahi.com

なぜ、日本はロシアからのパイプラインで天然ガスを買ってこなかったのかといえば、もしもそれをすれば、

  • 東電といった、日本の大型電力会社が不要になる

から、なわけね。地元の中小の小売りでよくなる。つまり、さ。日本の東電を代表とした、大型電力会社は、自分たちが

  • これからも日本を支配する

ために、なんとしても、ロシアからのパイプラインを引かせないようにしている(中国はどんどん、パイプラインを引いているのにねw)。代わりに原発をこれからも作るとか、のたまっているわけだがw、原発のインフラくらい巨大になると、東電といった大型電力会社しか扱えない。よって、

  • 未来永劫、日本に東電を代表とした大型電力会社が必要になる

ことの代わりに、

  • 未来永劫、日本の「発電料金」は先進国でも「桁違い」に高い値段が維持される

ことによって、

  • 日本の産業は「絶対」に発展しない

という「運命」が決定される。
あーあ。ウクライナ戦争の後、中国はロシアからの天然ガスの購入量が6倍になったとか報道していたよね。しかし、昨日のIWJによると、日本もロシアからの天然ガスの購入量が200%に増加しているんだってさ。
いや。もっと買えよw
そうしないと、日本も冬を越せない。だって、あの、ジョンソン大統領がゼレンスキーと肩組んで、武器をプレゼントするとかやっていたイギリスだって、「瀬取り」でロシアのエネルギーを輸入しているって、ニュースになってたくらいなんだからさw

www.nikkei.com

日本じゃ「常識」になっているけど、ロシアへの経済制裁。あんなの、世界の国の中で、アングロサクソンとEUと日本といった、「三分の二」しかやっていないんだって。つまり、中国もインドもやっていない。なんで、それで、日本はそういった国との「競争」に勝てるの?
いや。日本だって、ロシアに経済制裁していない。ロシアから、お魚とか、どんどん買っているし、それは当たり前なの。だって、

  • 隣国

なんだから。
アメリカが「嫌がらせ」をして「攻撃」しているのは、

  • ロシアがロシアの周辺国に、パイプラインによって生ガスを売ることによって、アメリカのLNGの価格競争力がなくなること

を止めたい、って話なの。でも、それが天然ガスの「特徴」なんだから、それによって、それぞれの「地域経済」が発展するのは当たり前なわけでしょ。
だから、アメリカがやっていることは、

  • ロシアの「周辺国」が、ロシアのパイプラインによって「経済大国」であり続けることを「破壊」すること

なわけ。だから、「当然」、

  • 日本もアメリカから「戦争」をされている

という認識がなきゃダメなの。いい加減、日本人は目覚めた方がいいよ。そうしないと、いつの間にか、日本は没落して滅びて、アメリカの「おもちゃ」にされて、この世からなくなっているから...。

アメリカの「絶対正義マン」

それにしても、アメリカのインフレがすごい。というか、アメリカがこれに対して、まったく、なんの対応もできていない、というのをどう考えればいいのか。
これに対応して、日本も韓国もどんどんと円安、ウォン安が進んでいるが、日本がどんなにこの動きに介入をしたくても、そもそも、アメリカが恐しいインフレだから、自国のドル高をなんとかしたいという動機が生まれないわけで、アメリカと一蓮托生の日本はジリ貧というわけだ。
では、アメリカのインフレの原因はなにかと探すと「ありすぎ」て困るくらいに、もはや

  • 自爆

としか言えないようなことを次々と連発している。一番は、ロシア経済制裁だろう。おそらくアメリカは、開戦すぐに経済制裁をやれば、ロシアはすぐにでも、降参すると考えていた。しかし、ロシアにとって、こんな経済制裁、なんてことなかった。というか、国民が貧困に慣れすぎていて、いくらでも耐えてしまった。
しかも、アメリカは世界中の国々に「喧嘩を売っている」わけで、このアメリカの喧嘩っ早さは異常と言ってもいいだろう。まず、中国に喧嘩を売る。次々と経済制裁をしているわけだが、そもそも、アメリカ企業が中国に投資しているわけで、馬鹿なんじゃないか、とすら思えてくる。
それ以外にも、イラン、サウジアラビアなど、多くの資源大国に喧嘩を売って、経済制裁をしている。しかし、それによって、資源が買えなくなって、資源高になって、インフレに苦しんでいるのはアメリカ国民だ。
じゃあ、なんでこんなことをやっているのだろう? おそらく、アメリカの法学系のインテリが「絶対正義マン」になって、そういった資源大国の、国内のトラブルをネタに「ポリコレ趣味」を発動して、国内の自分の発言権を高めたいといった「競争」をやっているんだろうw しかし、お前がそういう「色気」を出したがゆえに、アメリカ国内は、もはや、どこからも資源を買えなくなってしまった。
ところが、なぜかこれに対して、「なんとかしなければならない」という声が上がってこない。というか、抑えられている。
つまり、アメリカには

ということなのだ。まず、アメリカが資源を買えないということが「これ幸い」と思う人たちがいる。それは、アメリカ国内の資源企業だ。アメリカ国内で産出されるシェール天然ガスシェールオイルは、そもそも、採掘コストがばか高いため、値段が桁違いに高くて、売れば売るほど損をする。しかし、最近の資源高によって、普通に

  • 儲かっている

わけだw 嗤っちゃうわけだが、彼らは資源高になって、国民が苦しめば苦しむほど、「儲かる」構造になっているわけで、国民を苦しめることで、自分がハッピーになる人種というわけだ(そして、こいつらに「投資する」という形で寄生虫のようにお金をむさぼっている連中も同類ということになる)。
しかし、そうはいっても「建前」というのはあるはずで、アメリカは、そうやって次々と資源大国を経済制裁することで、何がしたいのか、ということになるけど、彼らは本気で

  • 政権転覆

を狙っている。つまり、資源大国が経済制裁をされるのは、その國の国家体制が民主主義を採用していないからだ、とのたまう(まさに、ウクライナと同型だ)。よって、この国が民主主義国になったら経済制裁を止めてあげる、と。しかし、ということは、

  • いつまでたっても経済制裁は終わらない
  • いつ、その国で、アメリカの「挑発」によって戦争が起きてもおかしくない
  • アメリカがもし、その国を民主主義国に変えたら、起きることは、その国の「全て」の資源がアメリカの資源企業によって「略奪」されて、山分けにされる

ということだ。よって、この駆け引きは「ガチンコの命懸け」ということになるわけで、そんなに簡単にこのバランスが崩れるということは起きないので、ずっと、アメリカのインフレは終わらない、ということになる。
アメリカの「正義マン」の化けの皮を剥げば、こういった「利権」を狙うハイネナの群れが待ちかまえているわけで、だとするなら、そう簡単に彼らの政策が変わらないのも分かるだろう。
早い話が、アメリカから「経済センス」がなくなっている、ということなのだろう。今の世界の経済の動向を見れば、明らかに、今後経済成長をするのは、中国とインドだ。しかし、アメリカはその二つの国とビジネスができない。なぜなら、この二つの国は、アメリカの

だからだw しかし、そんなわけにいくだろうか? 今後の経済成長の中心がここなのだから、ここでビジネスをしない企業は企業じゃないだろう。だから、アメリカの企業の多くが、中国に投資をしている。しかし、それを「邪魔」しているのが、アメリカという国だ。アメリカは、アメリカ企業のビジネスを邪魔している。アメリカは、アメリカ国民が儲かることを嫌がっているわけだw
これは日本も同じだ。日本が生きていく道は、

  • ロシア、イランなどの「アメリカが経済制裁をしている」資源大国から、いかに、資源を安く買えるか?
  • 今後、経済成長していく中国とインドで、(アメリカの妨害工作を逃げて)どれだけ日本企業がビジネスをできるか?

にかかっている。昨日のIWJでも、今年の日本のロシアのサハリン2から買っている天然ガスの量が200パーセントになっていると言っていたけど(中国は6倍だがw)、アメリカやイギリスの目を盗んで、どんどんロシアから買えばいい。そうすれば、日本はこの冬を乗り越えられる。
しかし、こういう報道がされたので、近いうちに、アメリカが日本に圧力をかけてくるだろう。アメリカに殺される日本人。WW2の再来だ。
しかし、このアメリカの「絶対正義マン」と絶対に、つきあってはいけない。彼らは「メンツ」だけが大事だ。つまり、こんないいことを言っている自分カッコイイの連中なわけで、奴らは自分が道徳的に欠陥があると思われたくないだけの、自分のことしか考えていない連中なのだから、こういう連中には好きなだけ、言いたいことを言わせて

  • スッキリ

させておけばいいのだw 好きなだけ言わせておいて、誰もそいつと、つきあわない。言わせるだけ言わせて、誰もそいつの言うことに従わない。
というのは、昨日のIWJでも言っていたが、あのイギリスが、ロシア産のエネルギーを「瀬取り」で買ってるんだそうだ。あんなに、ジョンソ元首相がウクライナに訪問して、肩組んで、パフォーマンスをしていたのにね。
いや。どこの国も、そうすりゃいいんだよ。みんな、ロシアからエネルギーを買えばいい。もちろん、ノルドストリーム2も動かせ。そして、

  • アメリカの「絶対正義マン」たちのヒステリーを聞いているふりをしていればいい

わけだw
そもそも、アメリカやイギリスだって、ウクライナに売っている武器は、賞味期限切れの在庫処分でしょ。だから、それも尽きれば、戦争は終わる。