永田宏『貧乏人は医者にかかるな』

いつも通り、

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で特集されたもの。
前に、年金について書いたが、同じことは、医療保険についても言える。この本は、医師不足に端を発っした、医療の今後について書いてある。
日本では、まず、小児科や、緊急医療での、医師の急激な不足が言われるようになった。しかし、全般的に、医者の不足の方向は、避けられない趨勢であることが、海外との比較を通して、強調される。
だから、医者と弁護士は、非常に限られた人にしか、門戸を開けない政策になっているが、まずもって、どうしてそうなるのか、ですよね。本当に、少ししか、なれないのか。それほど、大変なものなのだろうか。まずそこに、疑問があるんですよね。弁護士は、専門学校みたいなのもあるけど、やっぱり狭すぎる。むしろ、法律が、もっと簡単になって、わかりやすくなるべきでしょう。それで、陪審員とかを考えられるようにんるのだし。逆に、そうやって難しいジャーゴンを使って、素人を排除してきた世界なわけでしょう。
医者も同じですね。大学っていうのは、研究者になる人のための教育や研究をするところですよね。まず、もっと、門戸を開いた、専門学校があるべきです。そして、それなりに能力を身に付けたら、医療行為をやれるようになる。
もっと言えば、昔から、民間療法というのがある通り、ある程度、そういった知識は国民のほとんどがもつようになるべきです。啓蒙ですよ。ようするに、そういったものを、囲い込んで、ずっとやってきたわけでしょう。
しかし、世界の動きは、市場化だと。
だから、質もあるけど、問題は、医者と弁護士というビジネスが、いかに、割のいいものに維持し続けるか、それなんでしょ。官僚が、いかにして、会社を渡り歩いて、最終的に割のいいものにするかに狂奔するように、国家に巣喰う職業なんて、みんなそうなんでしょ。
この本にしても、この点については、うさん臭いんだけど、当たり前だけど、医学や法律の勉強をした人のその知識が、医者や弁護士にならなくたって、無駄になるというものじゃないでしょう。そういう人は、実際、会社に入っても優秀なわけじゃないですか。そういう人が、医者や弁護士じゃあ、もうからないと思ったところで、企業は雇いますよ。
それで、『医療崩壊』の小松秀樹のインタビュー

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では、とにかく、どんどん医者が辞めている現状を、悲鳴上げてるみたいに言ってるな。あと、医師会とか、そういう組織が機能してないんじゃないか、というようなことを最後に言ってますね。それってどういうこと?という感じですが。当たり前だけど、集団となって、圧力団体となることで、政治へのパワーになるはずなのに、なにをやってるの?、というより、なにを言ってるの?、という感じだ。

貧乏人は医者にかかるな! 医師不足が招く医療崩壊 (集英社新書)

貧乏人は医者にかかるな! 医師不足が招く医療崩壊 (集英社新書)