槌田敦「温暖化の脅威を語る気象学者のこじつけ論理」

一昨日、今回の「季刊あっと」を手にとって、まず、この記事から読み始めた。槌田敦については、「新石油文明論」を読んでいたし、多少、知っているくらいだったが、おもしろく読んだ。
最近は、日本の総理大臣も、温暖化をサミットの中心の議題にしようとか言っていて、ちょっと、地球温暖化が世界政治のメイン課題みたいな状況になってきている面がある。また、

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でも、かなりヒステリックに、温暖化の対策をあおっている。
それで、この記事なのだが、ここでの話題のメインは、CO2温暖化説の否定である。つまり、温暖化そのものについて、それほど争っているわけではなく、CO2 が「原因」とされていることに、かみついているわけだ。詳しく言うと、気象学者の定説は、人間の文明活動によって、二酸化炭素、CO2が、空気中へ放出されることによって、温暖化が起きている、と主張しているようなのだ。たしかに、空気中の CO2 濃度はかなり上昇しているようだが、これが、すぐに原因と言えるのか、結果であると考えることもできないか、ということのようだ。
それでですね。昨日、本屋に行ったら、

CO2温暖化説は間違っている (誰も言わない環境論)

CO2温暖化説は間違っている (誰も言わない環境論)

があったので、買って、ちょっと最初の方を読み始めた。
少し読んだところで、「CO2温暖化説」でググってみた。すると、三番目くらいで、ブログ「環境を読み解くhechikoのブログ: 槌田敦「CO2温暖化説は間違っている」を読む」というのがあった(ここの更新は今年はないみたいだ)。私なみに口汚く上記の本を否定している内容。そして、そのブログの内容を批判しているHP

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も、そのすぐ下にあった。それで、本の方は、最後まで流してみてみたところ、という感じだ。
それで、「CO2温暖化説」ですが、物理学会とかに、投稿とかして、やってるんでしょ。日本物理学会に掲載されたということですし、それなりに、議論も深まっていくんでしょうね。
あと、上記の本も、原発は一刻も早くやめるべきだとか、むしろ問題は、石油にかわる代替エネルギーだ、とか、それなりにまともなことが書かれている、という印象ですよ。
だから、CO2温暖化説のでてきた、気象学側の素性がよくないんですね。あと、まるで、CO2さえ減らせば温暖化は防げる、みたいなことを言うわけでしょう。それで、大まじめで、CO2を地中に埋めるとか政治家が言うわけだ(いったい、どこまでまじめに言ってるのでしょうか)。
そうじゃなくて、はたして、インドや中国などの、今までと桁違いに多くの人たちが経済発展によって、たとえば、自家用車を乗ったり、いろいろ近代文明の恩恵を当然のように要求し享受するようになったときに、何が起きているのか、ですよね。そこまで、経済論理でつっぱしって、そもそも、いけるものなのでしょうか、ということですよ。あと、世界中でどんどん砂漠が広がっているんでしょう。人間が生活できる地域が狭まっている。どんどん資源を使いきって、ゴミとして埋めて。
だから、槌田さんのいろいろな言説の中の、江戸時代の評価も、これからの長い未来を見据えた持続可能な社会をみすえたものとみるべきで、まじめな意見だと思いましたけどね。

季刊あっと 11号 (11)

季刊あっと 11号 (11)