NHKにっぽんの現場「がんに勝とう子供たち・闘う外科医」

日本において、小児脳腫瘍を治療している病院は少ないのだそうである。そんな医者とこの病気の少女とのドキュメント。
手術の前、医者は、少女に、その手術の内容を説明する。MRIの画像だろうか、脳の断面の写真を見せる。すると、そこには、はっきり分かる、黒い部分がある。腫瘍が大きくなって、内出血をおこしているのだそうだ。医者は少女に「この黒い虫を取り除くんだ」と説明する。
まさに、マテリアリズム、唯物論でしょう。子供でも、この物質性と、自分が日々おそわれる頭痛やめまいとの、相互関係、調和的な関係を、実感するわけなんですね。自分が「何」と闘うのかと、いわば、「対面」するわけです。
しかし、この手術自体は非常に難しい。この腫瘍の半分以上をとりさることで、圧迫されている状況を改善しようというものらしい。しかし、その腫瘍は、海馬の近くにある。もしその海馬に腫瘍がおよんでいれば。
最終的に手術は成功して、少女が自分で毎日学校に通えるようになったところで終る。しかし、彼女の病気との闘いがこれで終わったわけではない。これからも、ずっと状況を監視していかなければならないことが強調される。