NHKスペシャル「病の起源・アレルギー」

アレルギー、というのも、典型的な、現代病、ですね。多くの人たちが、悩んでいるんじゃないでしょうか。
番組では、哺乳類が独自にもつ、IgE型免疫、というものこそ、この病気の本質である、ということであった。
哺乳類は、非常にやわらかい皮膚でしか、おおわれていない。そういう意味で、吸血ダニや、寄生虫の、かっこうの餌食なのだ。
しかし、哺乳類は、生き残ってきた。独特の、免疫機構を、発達させることで。それが、IgE型免疫、ということだった。
ダニが、哺乳類の皮膚に、とげを刺すと、哺乳類は、この、IgE型免疫、が活性化して、炎症を起こし、ある酵素を大量に作りだす。すると、その酵素をすいこんだ、吸血ダニは、ショック死する、というわけだ。
では、花粉症などの、症状は、なぜ起きるのか、だが、花粉の成分が、吸血ダニの成分が似ている、ということだ。
ただ、おもしろいことが指摘されていた。
農家の子供で、家畜とふれあうことの多い子供ほど、アレルギーにかかるケースが少ない、というのだ。
そういう家畜などは、いろいろな細菌をもっているので、一般的な免疫である、細菌性免疫が、活発になるので、過度に、IgE型免疫、だけが暴走することがなくなる、ということらしい。
人類は、太古の昔から、そうやって、自然の中で、自然とコミットして、生きてきたわけだ。まわりに多くの動物がいて、コミュニケーションがあること、こういったことも、いろいろに意味があった、というわけだ。それが急に、黴菌がどうとか言って、無菌カプセルみたいな、部屋に、閉じこめられたら、そりゃ、いろいろなことが、起きる、ってことじゃないですね。