NHK・ETV特集「新しい文化フィギュアの出現」

ボーメさんの、フィギュア作品の紹介があった。
この、2次元アニメを、3次元の人形として作る。
私の永遠のテーマは、もちろん、偶像崇拝の禁止。
なのだが、他方で、天皇制の最初の、天武天皇と、かかわった、百済観音像、救世観音像、こういったものへの、興味と関わって、単純に無視ともいかない、という気持ちはどこかにある(こういった偶像的なものに、寛容な文化というのも、こういったことがあるのかもしれない)。
子供の頃、私たちの世代は、ガンダムのプラモデルの時代であった。多くのロボットアニメが、商業的な戦略として、多くのプラモデルが売られる。
それを組み立てることは、容易なのだが、問題は、着色であった。塗料を買って、組み立てた、その接触線を、色で消し、より「リアル」さを強調する。
今回の、ボーメさんの、フィギュア制作の場面は、そのことを思い出した。逆に、あの着色のこだわりは、「リアル」の追求なのだ。
2次元アニメの美少女キャラを、「3次元」にする。しかし、その姿は、別に、リアルな3次元の「人間の女の子」に近づくのとは違う。ここには、ある種の、抽象的な視点がある。でも、そのことが、ある種のリアルさの追求と矛盾しない。
この文化が、今までの日本の人形文化につながるのか、ということが、番組で問われていたが、それはそうなのだろう。そして、また、新しいテクノロジーとともに、このフィギュアは、また違った姿に変容していくだろう。
しかし、この造形像文化が、一体、なにをしていることになるのか。