STAP細胞についての専門家の意見

今週の、videonews.com での八代さんの話は非常に分かりやすかった。この生物学業界でのSTAP細胞理論の位置付けなど、iPS細胞についても含めて、どういった視点で専門家が見ているのかを、非常によく代表していると私なんかは感じた。
また、逆に、神保さんや宮台さんを含めて、こういった文系の方たちが、どういった点で小保方さん擁護の可能性を考えていたのか(神保さんのシロート・ジャーナリストの例は分かりやすかったですね)といった、多少、前のめりの同情論の報道の考え方の代表としても興味深かった。
結局、なんで多くの人たちが、彼女に「いらだっている」かって、ようするに、彼女が、本音ベースで話してないからでしょ。彼女は、本音では悪いことをしたと少しも思っていない。だって、実際にSTAP細胞があれば、多くの難病に苦しんでいる人を助けられるのだから、自分が「いつか」それを証明すれば、みんな自分に感謝するんだろ、と。だったら、ペーパーの一つや二つ、捏造しようが、たいしたことじゃない、と。
また、正直なことに、実際に、会見でそれらしいことを匂わせてさえいるわけですよね。今は世間がうるさいから、しおらしくしている、とか。
またさ。世間には、なんらかの「救済」願望のようなものをもっている人って多いんですよね。彼女に味方して、彼女にSTAP細胞を見付けてもらって、世の中の多くの難病が治れば、ある意味、彼女に味方をした人は、そういった難病患者を「救った」のと同値ですからね(いわゆる、功利主義ですよね orz)。
つまり、彼女は、「ダークヒーロー」を地でやればよかったんですよね。最初っから「ヒール」で行けばよかった。画像の一つや二つ、入れ替えたからって、それがどーした。ペーパーの捏造がどうした。私が世界の難病患者を救うんだから、と。私に文句を言っている連中が、そういった難病患者を救えるのか、と。なにもできねえパンピーがプンスカ言ってんじゃねーよ、と。
たとえ、今の手法で見つからなかったとしても、きっと、別の方法を見つけて、自分の残りの半生を使って証明するんだから、と。自分が難病患者を救うんだ、と。そんな自分を邪魔する奴は、そういった難病患者を見捨てたのと同値なんだ、と。それでもいいのか、と。
ところが、30歳にもなった大人が、自分は「未熟」でした、でしょ。嘘つけ。カマトトぶってんじゃねーよ。確信犯でやったに決まってるじゃないか。
そういう意味では、やりたきゃ、何回でも記者会見をやればいいし、彼女を「かわいそう」と思う人がいるなら、彼女の弁護士たちのように、勝手に助けてやればいいし、その上で、自分の起こした不始末は勝手に自分で落とし前をつけてくれ、と言うしかないんでね...。