ヘイトクライムとナチス

非常に悲惨な殺人事件が起きて、海外のメディアも一斉に報道をしている。
日頃は日本の情報などまったく関心を示さない海外のディアが、なぜ今回はここまで報道するのか、といった疑問があるようだが、下記の方も言っているが、ヘイトクライムだからであろう。

ヘイトクライムだからでしょう。そう書かないのは国内大手メディアばかり

ホワイトハウスだけでなくクレムリンも。国際社会の受け止め方が他の事件と違って見えるのは、規模ゆえにか、障害者が犠牲になった特異性か。

プーチン大統領が、相模原の事件を受けて安倍首相にお見舞いの電報を送りました。犯罪を強く非難、遺族にお悔やみを述べ、負傷者に回復をねがう内容です。kremlin.ru/events/preside...
@akomaki 2016/07/26 21:06

@kanda_daisuke 2016/07/26 21:43

@shamilsh 2016/07/26 21:44

しかし、障害者を殺すという行為は、明治以降の戦前の日本ではかなり一般的に行われていた(優生学的な意味において)。このことも、日本会議に代表される今の政権が、現憲法を破棄して、戦前回帰を目指していることと、軸を一にする行為だと言わざるをえないのではないだろうか。
一般に、現政権が目指している「緊急事態条項」とは、

  • そういった

社会の実現を「意味」していると受け取られている(だから、加害者は安倍総理に手紙を書いている)。
戦前の日本は、ナチス・ドイツと同盟を結び、彼らの「思想」から多くを「学んだ」集団であった。その戦前に戻ろうとするということは、こういうことを意味するのだし、その「反省」が戦後70年を経ても、まったく学ばれていない、ということなのだろう。
近年のネトウヨヘイトスピーチの最初が、生活保護への「無駄使い」といったヘイトや、日韓W杯の韓国の「アンチフェアプレー」といったヘイトといったところが出発点だったのか、その辺りはよく分からないが、いずれにしろ、近年でも

  • 地方自体が無駄

といったような「ヘイト」が、当たり前のように発せられるようになって、ヘイトクライムの「闇」の深さが思われるわけであろう。
しかも、小池百合子のような明らかに、こういったネトウヨにこびることで、議席を獲得してきた「ポピュリスト」が、今まさに都知事になろうとしている状況を見ると、日本の良識は地に落ちた、と言わざるをえない。
この状況で、今だに、小池百合子を「支持」とか言っている知識人がいるという状況は、今回の事件と照らしても、非常に絶望的な印象を受ける。
私はこういった日本の「土壌」に、日本における「哲学」の受容の状況があるのではないか、と思っている。言うまでもなく、ハイデッガーの「存在」の哲学は、彼自身がそうであったように、深くナチスと関係している。そのことは、こういったナチス優生学とも関係し、戦前の日本とも関係する。
ここで言う、ハイデッガーの「存在」とは、今、自らの目の前にある

  • 自明性

のことを言っている。つまり、今自分が「当たり前」と思っている、または、そうとしか思えない「なにか」を言っている。しかし、そういった考えが、どれだけ「危険」かを私たちは理解しなければならない。
しかし、他方において、こういった「危険」な、いわゆるネトウヨとして「先鋭化」していった存在を社会が今後、どのように日本社会の中で位置付けていけるのか、といった意味においても、非常な絶望感を感じざるをえない。彼らは言わば、行くところまで行ってしまった末路には、むしろ社会の方が彼らを追い詰めていき、より彼らを刺激することにもなるのではないか。
そう考えると、当分はこの「ネトウヨ」的な日本社会のヘイトクライム状況が続くし、まさにそれを「後押し」することになっているのが、自民党に代表される、そういった「ネトウヨ」にこびて、政権を維持している保守政党だ、ということなのだろう...。