お前は「人間」か?

最近のネットニュースの話題であるが、人気のコンサートのチケットのネット販売で、9割がボットだったということで、ボットの撲滅に取り組んだ、というのがあった。このボットは、難読文字の画像も、機械学習で突破するんだ、といった記述だったと思う。
例えば、グーグル検索で、つい最近まで「私はロボットではありません」という文言が表示され、それに承認を求められる画面があったそうだ(今はリキャプチャと呼んでいるらしい)。ということで、最初は、このチェックボックスを押下するときのマウスの「動かし方」から、これが人間による操作か、ボットによるものかを判別していたそうで、それがうまくいかなかった場合だけ、先ほどの文言が表示される画面に遷移していたそうだが、最新は、それ「以前」のさまざまな動作から、「これら」を判断するアルゴリズムが確立された、ということで、まあ、普通はこの画面には行かなくなっている、ということのようだ。
おそらくは、同じようなテクニックを使っているのだろうが、これに対して、ボット側も、いろいろ対策をたてていくのかもしれないし、私にはこの戦いはどこまで成立しうるのか、よく分からない。
ネットの向こうで、この画面を見ている人は、果して、「人間」なんだろうか? それは、一体、どうやったら分かるのだろうか?
こういった場面で、こういった問いをだすということは、おそらくは

  • AI

のようなものをイメージしている、ということが分かるわけであるが、少しずつ、この辺りの「技術」が、人口に膾炙してくるにつれて、それってようするに

のことだよね、なんていう、身も蓋もない指摘が増えている、と主張する記事が、はてブでとりあげられていたが。
しかし、このことはかなり本質的なことを言っているように思われるわけで、「機械学習」と「ディープラーニング」は何が違うのか、と考えたときに、私たちがAIと呼んでいるものは、絶対的に「ディープラーニング」のことなんだよね、という、これまた身も蓋もない事実に直面するわけである。
つい最近も、アマゾン・エコーのアレクサが、ときどき奇矯な発言をして、使用者が恐くで、電源を、それ以来止めてしまう、というニュース記事があったが(誰かを殺せ、とか言うらしい)、いや、

  • だから

AI=人間なんじゃないのか、と言いたくなるわけでしょう。
この前、青山の児童保育所の建設に反対するという人たちの発言が、マスコミで大きくとりあげられたが、このとき、とても奇妙なことが起きていた。それは、タレントの松嶋という女性が、ほとんど彼らの差別発言に「共感」するかのような発言を、まるで不規則な形で行ったことだ。この「事件」を、あるブログでは、松嶋の「ボケ芸人」としての

  • 爆弾

が破裂してしまった、と言っていたが、まあ、あんまり頭の良くない人は、どうしても不注意で、こういうことを公の場で言ってしまうわけである。
同じように、「子ども」はよく「差別」発言をする。もちろん、両親はそれを聞くたびに、何回でも注意をするのだが。
同じように、痴呆が進んだ老人や、障害者も、「イノセント」に「差別」発言をしてしまうことがある。
ということは、どういうことか?
つまりは、人間も「AI並み」だ、と言いたいわけである。AIは、自己「探索」によって、回答を探す。しかし、その「方向」は時に、人間の想定を、はるかに超えて進むわけで、まったくトンチンカンなところを、ずっと計算し続けるなんていうことは、当たり前のように起きる。そして、それは人間も同じで、じゃあ、ロボットと人間の違いとはなにかというと。ロボットは

  • 人間を攻撃しない(できない)

という「制約」を、高次の命令として与えられている、というくらいにしかないわけで、もともとこの二つは両立しうるのか、が疑わしい、とすら言いたくなるわけである(人間こそ、最も人間を傷つけているのが、人間社会なわけで。自分ができないことを、他人に求めることが、どこか矛盾しているんだよね...)。