生まれてこないほうが良かったのか?:第七章「絶滅」

しかし、そもそもそんなことを考えるまでもなく、どうせ人間は「死ぬ」んだ、という議論もありえるだろう。つまり、

  • 必ず人間は「滅びる」

わけである。なにを言っているんだ、そんなこと分からないだろ、と言うかもしれない。しかし、そういった話ではないわけである。なににも「寿命」というものはある。地球にもあるし、太陽にもあるし、太陽系にもある。そもそも

  • 絶対に滅びないものが「ある」

と考えることが、ナイーブなわけであろう。だとするなら、私たちが今、「死んだほうが良かった」と考えることとそれには、一体どこまでの違いがあるのか、が問われているわけであろう。