新型コロナの感染経路

新型コロナが「空気感染」であることは、世界中のコンセンサスとなっている。その上で、それがどういったメカニズムで、人々に感染していっているのかは、興味深いことに、この日本では、あまり議論されない。
まず、私たちの口や鼻から出される空気が、その人の回りの空気の中に吐き出されて、それが、なんらかの経路によって、その人の回りにいる人に感染させる。
ここで、そういったウイルスを含んだ空気は、デルタまでに言われていたことでは、

  • 腹から声を出す感じで、大声を出した

ときに、肺にいるウイルスが外まで出てくる、こういった場合にリスクが高い、と整理された。
そして、外に出てきた空気は、普通、まず、

  • 上空

に上がっていく。どこまでも上がっていく。ということは、基本的に、屋外では安全だ、ということを意味する。
(もちろん、屋外だろうと、近距離で長時間、マスクなしで、話しこめば、その範囲ではないのだろうが。)
危険なのは、狭い部屋で、換気が悪いところで、

  • 長時間

滞っているときだ、と言うことができる(まあ、そう考えると、電車は安全なんだよね。だって、停車するたびに、扉が開くから、空気が入れ替えられるわけでね)。
その場合、口から出た空気は、上空に上がっていかない。なぜなら、低い天井があるから。しかも、換気が悪いから、いつまでもそこに滞留する。しかも、長時間留まるということは、「チリツモ」で、どんどん濃度は濃くなっていく。そして、感染成立の臨界点に到達するわけだ。
現在のクラスターの発生状況を見ると、多いのは、子どもの通学施設内であることが分かる。そして、老人ホームなどの施設だ。
その理由は、ようするに、子どもや老人は、家庭内において「体感距離」が短い、ということを意味しているわけだ。子どもをいつも、親は「だっこ」しているし、お年寄りは耳が遠いので、必然的に距離が近くなる。
そう考えると、子どもや老人をどうしたらいいのか、という話になるのかもしれないが、少し別の観点で話してみよう。
回りで新型コロナに感染している人を見ると、多くは「リア充」であり、「陽キャ」であり、つまりは、

  • おしゃべり好き

な人だなあ、というのは感じる。つまり、そもそも日常的に、無口な人、おとなしい人、陰キャな人は、あんまり感染していないわけだ。
この点については、けっこう大きなポイントで、ワクチンを打ったか打たないかに関係なく、そういった人は、あんまり感染していない。
このことって、けっこう深い話で、そういう人って、そもそもの日常の生活作法がそうだから、「いつも通り」にやってたって、ほとんど感染しないんだよね。まず、人と話すときも、相手と目を合わせないw そりゃ、感染しないわけだよ。
そして、この逆が感染しやすいわけね。こういった人は、注意した方がいいと思っている。今までの生き方そのものが「アクティブ」だから、週に何度も旅行やパーティをしないといられないし、ひっきりなしに回りの誰かと話していないと、「いてもたってもいられなくなる」わけね。こういう人が、今が、新型コロナだからって、家にこもろうとすると、逆に、鬱病とかになって、ヤバいと思うんだよね。
だから、アクティブじゃない人は逆に、「運動不足」とかが新型コロナ以前からの課題だったりするんだけど、これって、新型コロナが流行しているかななんとかしなきゃいけない、という話じゃなくて、それ以前から問題だった。つまり、どっちにしろ、散歩を増やすなどして、運動不足を解消した方がいいわけだけど、だからといって、こういった人が、急に、回りの人とおしゃべりする機会が多くなるわけじゃなくて、ぽつんと一人で散歩するわけで、どっちだって変わらないわけだ。
アクティブな人は、だから「ワクチン」が期待されたわけだよね。これさえ受ければ、以前と同じ日常をおくれるんじゃないかと考えた。つまり、そもそも注射を打つ「動機」が違うんだよね。こういう人にとって、ワクチンがリスクがあるなんてことは、それまでの自分のアクティブな日常を取り戻すことに比べたら、なんてことがないわけ。もっと言えば、それでワクチンで重症になったとしても、後悔しないレベルで納得している。だって、そもそものそれ以前のアクティブな日常が送れなかったら「死んだほうがまし」くらい思っている

なのだから(もしも病気になったら、なったで、「やること」ができるわけだから、やっぱり、アクティブに「やるべきこと」を、こういう人ってやるんだよね。つまり、どっちにしたって、根本は変わらないわけ)。
まあ、そういうわけで、変な慣習を急にやろうとしても、鬱病になったら意味がないわけで、一つの方法はリモート通話を増やす、ということかな。リモートである限り、接触はないわけだから、感染は増えないわけで(また、こういうことを言うと、今度は、「スキンシップ」ができないと死んでしまう、とか言い始めかねないな。まあ、きりがない話ではあるね...)。