伊藤選手の移籍報道

アルビレックス新潟伊藤涼太郎選手の、ベルギーリーグのシントトロイデンへの移籍の報道がされている。
ご存知のように、シントトロイデンはDMMという日本企業の資本が入っており、近年、大量の日本人選手を受け入れている。そして、シントトロイデンを経由して、ヨーロッパの四大リーグへ移籍を成功させた選手も生まれている。ただ、シントトロイデン自体は、そこまで、ベルギーリーグでの成績が高いかというと、そこまでではない。他方で、フィンランドセルティックは、国内リーグでは無敵状態だが、リーグ自体の評価はそこまで高くないといった関係になっていて、この移籍をどう評価するかは、いろいろ考えがあるようだ。
伊藤については、やはり、今期のJ1での新潟の活躍が大きかったのだろう。去年は、J2で優勝したわけだが、中盤で、高木が怪我をして以降は新潟は伊藤のチームとして、成熟していった。そして、今年はJ1で完全に伊藤のチームとして、攻撃も彼を中心に編成された。ある意味で今年のJ1は伊藤ブームだった。
その結果をどう考えるかは今の成績ですから、賛否両論あるだろうが、少なくともインパクトは残した。そうした場合、新潟の今年の目標が

  • J1残留

となったことは自明だろう。どうやって、J1に残るか。それには、伊藤の穴をどう埋めるかと同様に、全体的な各選手がJ1レベルに達していないという課題がある。監督の考えるサッカーを理解した上で、選手を使いながら、育成しながら、使っていくということを繰り返している関係で、全体的なチームとしての総合力での力負けで、競り負けている印象を受ける。
そこには、怪我などで、思ったように選手を使えていないというのもあるだろう。かなり無理なポジションにコンバートして、慣れないポジションに適応している間に、失点を重ね、黒星を重ねている印象を受けなくはない。
ということは、移籍による新しい選手をいかに効果的に獲得できるのかがポイントになるのかもしれないが(そこには、伊藤選手の移籍金も使えるだろう)、監督の考えるサッカーを理解した上でと考えると、なかなか難しい印象は受ける...。