左翼を真面目に相手にする河野デジタル大臣

少し前に、いろいろ事情が分かっている人には興味深い奇妙なことが起こった。

先週(15日)行われた河野デジタル担当相の記者会見。出席した記者を「えっ」と思わせる一幕があったという。
会見に出席したジャーナリストの横田一氏が、「紙の保険証にシールを貼って資格確認書とする──という案を経済評論家の荻原博子さんが話されています。手間も費用も少なくて済むと考えられますが、大臣の見解は」と質問した。
混乱が広がる「マイナ保険証」についての質問だった。
普段、河野は、気に入らない質問に対しては木で鼻をくくるような態度だが、この質問を正面から受け止め「厚労省に確認したいと思いますが、私が聞いている限りでは、現時点では検討されていないと思います」と丁寧に答えていた。
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このやりとりが、興味深いのは二重の意味がある。
一つは、河野大臣が

という「名物左翼」の質問を真面目に聞いて答えた、というところだ。というのは、日本のたとえば、東京都知事の小池ゆり子の会見を見ていると分かるが、会見の終わりぎわに必ず、横田一さんと思われる人が不規則発言をしている中、それを無視して、小池ゆり子がその声を無視して、会見場を立ち去るというのが「おきまり」になっているからだw
そして、これを見て、政府御用達の御用学者たちが、

  • 左翼が全て悪い

といった議論を展開してきた。さまざまな国の運営において、常に「邪魔」をしてきたのは、野党なのだ、と。自民党の全ての政策の失敗は、「野党のせい」もっと言えば、野党を応援する「左翼」のせい、と。
彼らは「無敵」であるw あらゆる自民党の「悪」は、左翼が悪いんだから、絶対に自民党を批判しない。なにがあろうと、

  • 野党が邪魔をしたから

という形で、論理が反転しているw
ところが、である。
今回、そんな扱いをいつものようにされると思っていた横田一の質問が、なんとあの、今最も評判が悪い河野デジタル大臣によって回答されちゃった、というわけであるw
まあ、なんというか。
もうそんなことを言っていられるほどの余裕もなくなっている、ということなんだろうなw
というのは、これが二つ目だけど、明らかに、この横田一さんの質問は、今の河野デジタル大臣の全ての問題を一発逆転で解決してしまう、最高の回答なんだよなw つまり、経済評論家の荻原博子さんが言っていることだけど、

  • 今の保険証に「資格確認書」という名前のシール

を貼ってもらえば、それでいいわけ。まあ、普通に考えて、この作業。患者が病院に行ったときに、病院の窓口がやればいいよね。もうそれで、

  • 全て

が解決する。ほんとのほんとのほんとに、「ほとんどお金がかからない」という意味で、最善の方法なわけ。もしもこれを、河野デジタル担当相が採用したら、彼にはもう一回、総理になれるチャンスが来るかもしれない。いや、それくらい重要な提案なんだけど、なんでこういうことをネトウヨたちは提案できなくて、「名物左翼」の横田一さんくらいしか言えないのかな...。