吉本興業の「ビジネスモデル」

今回の松本人志の件は、変だ。それは、ここに至るまでの企業の「リスク管理」として、通常ではありえない流れとなっている、というところにある。
今のところ、文春の記事は第2弾まで進んでいる。しかし、第1弾から次までの間に松本がさらした「醜態」は、結果として、

  • 文春の「罠(わな)」にはまった

と言ってもいいような、文春が欲しかった反応をそのまま行っているような形になっていて、完全に第2弾は、その松本の反応を「待ってました」ととらえて、いい感じの

  • 反撃ネタ

を最初から用意されていた内容となっていて、これを受けて、松本がなにかを発言するということが完全にできなくなった、という構造になっている。
松本も吉本も今の状況が、どう考えても「松本だけがターゲット」でないことをよく理解している。明らかに文春は、

をターゲットにしている。つまり、彼らは「これから」文春が何を言ってくるのかが分からないので、うっかりとなにかを話すことができなくなっている。
これは立花議員も言っているが、文春の第2弾の記事には一カ所、変なところがある。A子のLINEのつぶやきに対して、松本が「これを公開すればいいじゃん」と回りに言っていた、と。つまり、

  • 今回の文春の記事には、吉本の<内部>に文春の「協力者」がいる

ことを意味している。つまり、吉本興業の「内部の人」が、吉本の「腐敗」に対して義憤をおぼえて、なんとかして、吉本に対して、鉄槌を下したいと思っているようなのだ。
では、この吉本に「鉄槌を下したい」と思っている人が、なにに怒っているのか? そう考えたとき、おそらく、多くの人が思い出すのが「闇営業」問題だろう。つまり、ヤクザとの関係だ。しかし、それと同時に、そこで問題とされたのは、吉本の

  • 若手芸人の「労働環境」の悲惨さ

についてだった。つまり、吉本は完全に「ブラック企業」だったことが世間を騒がせた。
吉本の若手は、ほとんど給料が払われない。つまり、売れない限り、ほとんどお金がもらえない構造になっている。最低限の交通費や家賃や食事代くらいしかもらえず、完全に

  • もちだし

で舞台に立つしかない。
ここで変だと思わないだろうか? なぜ、こんなに条件が悪いのに、吉本の芸人を続けようと思うのだろうか? そう考えたとき、吉本興業

  • もしも、自社の芸人が「売れた」場合に、なんらかの「バーター」を暗黙に与える裏の契約があるんじゃないか?

と疑われている、わけである。

けっこうね。この吉本興業というのは、売れれば、なんか女性問題でトラブルになって、芸人が消えていく。そういったケースが多いんですけど、これはもともと、そういうことが続くということは、吉本自体が売れれば、こうやって、遊べるよ、女性の人たちとこんないいことができるよと、ある意味、女性を道具のように扱うようなこと。それが成功者、お笑いの成功者のモデルケースとなっていて、それをみんなは目指していて、お笑いの人たちをがんばらせる原動力に逆に、吉本側がさしていたのではないかっていう。そういう話もあるわけなんですよ。
m.youtube.com

吉本興業の若手がなぜ、吉本への所属を「まったく稼げない」のに、ずっと続けるのか? それは、上記の引用の内容を敷衍するなら、吉本の会社自体が、

  • もしもお前が「売れた」ときには、お前が「好きな女」を抱かせてやる。今回の松本と「同じ」手法を使って、お前が「抱きたい」と思っている女の名前を、誰でもいいから一人挙げろ。そうしたら、絶対に、そいつとセックスができるように「手配」してやる。もしも「トラブル」になったら、絶対に吉本という会社が「お前を守る」から。ヤクザを使って、トラブルをもみけすし、絶対にお前を前科者にしない。日本中の「女(おんな)」の誰でもいい。一人を「好き」なだけ、やりたいだけレイプさせてやる。

といったような、

  • バーター

をやっていたんじゃないか、と疑われているわけであるw まあ、今回の文春の松本の

  • 松本システム

を見れば、どう考えても、この松本の「犯罪」を吉本興業という会社が知らなかったはずがないだろw というか、松本なんて、間違いなく、会社のマネージャーがいつも側にいて、どこに行くのにも、車で送迎しているはずだろ。もっと言えば、松本が犯行を行ったホテル代を、どうして吉本が払っていないなんてことがあるのかw
吉本の「若手」に、どんなに貧しくても「売れさえすれば」、いっくらでも女を会社が喰わせてくれる、と分かっていれば、ある意味で

  • 売れさえすれば、「犯罪」をいっくらやってもいい

と会社が保障しているのだから、彼らの「モチベーション」に対して、大きな理由となっていた、と考えられるんじゃないか?
ところで、少し話がそれるが、今、日本では「生産性の低い」中小企業をぶっつぶせと、videonews.com の神保と宮台を始めとして、ザイム真理教の信者たちがうごめき、実際に、インボイスを中心とした、消費税増税をたくらんでいる。そんな彼らが、しつこいくらいに言うのが、「最低賃金」を上げろ、だ。最低賃金すら払えない企業は、「生産性が低い」んだから、そんな

が生き残ってはいけない。国に迷惑をかけている企業は、「国益」を損ねるんだから、全部倒産させるべきだ、と。そして、神保と宮台は、労働者は、

  • 働く企業を選んではいけない

と言うw なぜなら、選ぶと、「国益」を損ねる企業に就職してしまうからだw だから、労働者は

  • 賃金が一円でも高い企業に就職<しなければならない>

と言う。宮台は、労働者に「働く場所を選ぶ権利を与えてはいけない」と言うw
宮台という「独裁者」は、国民の「自由」を絶対に認めない。すべて「国益」にかなうように振る舞わなければ、国民を「愚民」と言って、人権を認めない。
しかし、である。
上記の「吉本興業」のビジネスモデルから分かるように、吉本興業という

は別に、若手芸人に給料を払えないんじゃないのだw 最低賃金を払えないわけじゃないのだ。払えるけど払わない。その分を、松本などの「売れている」天井人に渡している。つまり、典型的な

の企業なのだw 新自由主義のGAFAなどは、CEOを中心とした数少ない、企業経営者が

  • ほとんど全ての会社の収入

をひとりじめする。社員には、雀の涙しか払わない。あわよくば、最低賃金も払わない。つまり、GAFAこそ

なのだ。対して、日本の多くの中小企業はその収入の半分以上を社員の給料として払っている。つまり、最低賃金以上に払っている。
神保と宮台は、日本はGAFAにならなければならない。新自由主義という「普通の国」にならなければならないと言うわけだが、そもそも、吉本興業とかGAFAこそが、

なのだw 神保や宮台によって、「消費税の税率を上げられ」たことによって、人の道に外れないように、真面目にこつこつ仕事をやってきた中小企業が今、赤字であるにも関わらず、莫大な金額の消費税を払わされて、存続の危機に陥っている。あのさ。そういった真面目な中小企業と、吉本興業という

  • 社会悪

と、どっちが許されざる「社会悪」なのか、もう少し考えてみてもらえませんですかね...。