毛沢東『毛沢東語録』

60年代前半から、70年代前半までは、日本は、学生運動の時代であった。大学生や、一部の高校生が、毎日のようにデモを行い、校舎にたてこもって、紛争を続けていた。授業などろくになく、新入生も入らなかったところもあるのではないか。
しかし、同じような状況は、世界同時に起きていた。フランス、ドイツ、etc.
そして、すでに社会主義革命を実現していた中国では、毛沢東文化大革命である。ここでは、紅衛兵といって、若い人たちが、『毛沢東語録』を暗唱しながら、資本家の家を壊し、つるしあげて、糾弾し、総括していく。
紅衛兵たちは、労働者の気持ちを理解するとして、地方へ、大挙して、農業をしに行くのである。しかし、彼らは、学校の優等生であり、勉強バカの、ひょろひょろした連中ですよ。田舎の農作業に耐えられる体力なんてあるわけないんです。
結局、紅衛兵の勢いは、これによって、弱まっていき、今では、毛沢東を無批判で礼賛する人などいなくなった。

毛沢東語録 (平凡社ライブラリー)

毛沢東語録 (平凡社ライブラリー)