福岡伸一『生物と無生物のあいだ』

去年のベストセラー本。この人も、プリオンの頃から、videonews.com の常連みたいになってる。
それにしても、このベストセラー本だが、私は、その主張内容以前に、DNA2重らせん、といえば、ワトソン、クリック、の二人の、このノーベル賞学者、の見事なまでに、晩節を汚す「醜さ」っぷりにこそ、ずいぶん、考えさせられた。
ロザリンド・フランクリン、の、帰納的で地道な、すばらしい成果を、「盗んで」、剽窃、しておきながら、死ぬまで、だんまりをきめこみやがった、「鬼畜」二人組。
こんな、性根の腐りきった、外道を、まるで、人類進歩の第一人者であるかのように、あがめたてまるつる、ような、おめでたさは、私にはない。
この二人、こそ、まずは、ノーベル賞、剥奪、第一号、にしようではないか。
これこそ、リビジョナリズム、歴史修正主義だ。
こういう地道な、歴史の再評価を、立ち止まることなく、真摯に続けること。これだけが、唯一、科学なのであって、なにか科学を、スタティックな「成果」の集積のように考えるのは、おかしい。すべての研究結果や成果の評価は、無限の未来にまで続く評価の審判にさらされるのだ。

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)