BUMP OF CHICKEN「スノースマイル」

私は別に、ファンやマニアではない。
もっと言うと、「なにも知らない」。
音楽雑誌も見ない。ちょっとアルバムを聞いた印象を書いているだけだ。
こういう日記が、恐らく、ネットで情報を集めようとしている人には、ゴミそのものでしょう。でも、それこそ、日記じゃないか。日々、移りゆく心のひだに、少しふれてみてるだけ。別に、他人の価値なんて、気にしてどーだっていうの。
いーじゃない。書きたいんだから。
しかし、こういうことは思う。彼らの作品について、考えることは、少し「楽しかった」、かな。
今の若い人にとって、どれくらいのカリスマなのかも実はまったくと言っていいほど知らない。ただ、いろいろと自分に、興味深いことを考えさせてくれたんじゃないか。
ヒット曲、初期の作品、ときて、最後の今回は、もう少し最近のもの。
前に書いたときは、それらについては、低評価をしていたが、その印象は、あまり変わらない。
それは、やはり、商業的な成功があるのだろう。
彼らは、もう「あがり」である。ジャパニーズ・ドリームを、つかんでしまった。もう、だれも知らない何か、であることは許されない。
そうなると、どういうことになるか。「どこにでもいる」。そんな若者への共感の詞は、どこか、しらけた印象を与える。
それが、どこか、混乱の印象になっているのだろう。
むしろ我々は、そういった、アメリカン・ドリームを実現した成功者のような、いわば、成功者の矜持、成功者の驕り、のようなものを、そういう人に、求めるようになる。つまり、そういう人には、そういう人にふさわしい振る舞いをしてほしくなるのだ。
そんな中で、なにが言えるであろうか。
一つ、言えることは、やはり、「別れ」なのだろう。

もう気付いたろう僕に君のドアは見えない
同じドアをくぐれたら...と願っていたよ
BUMP OF CHICKEN「同じドアをくぐれたら」)

恐らくもう戻れないいつか忘れる君と居た場所
BUMP OF CHICKEN「同じドアをくぐれたら」)

君と出会えて本当に良かった
同じ季節が巡る
僕の右ポケットにしまってた思い出は
やっぱりしまって歩くよ
君の居ない道を
BUMP OF CHICKENスノースマイル」)

彼の別れは、別れなのだろうか。なぜ、別々の道かは、もちろん、わかっている。それが、一番いいから。
別れがいいに決まっている。
でも、その後の、彼の進む道なんて、しょせん、戸惑いと、眩暈、の連続の日々。より、カオスは進み、別にその先なんてない。
なんだろう。悲しくもないけど、ただ、「なにもない」。
このアルバムそのものは、別に、別れのアルバムではない。もう少し積極的なのだろう。最後の曲の「ロストマン」では、「君を忘れたこの世界」への、コミットメントを感じさせるものにもなっている。
なにかを前向きに言おうとはしているのだろう。でも、それは、「別れ」、がどうしても目の前にあって、でも、それでも言おうとして、...。
そうですね。そういう時期のアルバムだとも言えますね。

ユグドラシル

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