堀江貴文『徹底抗戦』

みなさんは、この本を読んで、どんな感想をもたれたであろう。
私は、まず、そもそも、ホリエモンに興味がなかった。彼が、マスコミで話していたことも、常識的な、経済マスコミで流れている話だな、くらいにしか思っていなかった。
ただ、社長、というのは、本当に、もうかるんだな、とは思っていましたね。本当にお金を稼ごうとしたら、社長になるんでしょうね。
それくらいの存在であったが、こうやって、検察のエジキとなって、今、こうやって、本を出したことが、ちょっと自分の関心となった。
外国人特派員、で、しゃべっていた姿をみて、すこし、ふっくらして、体調も戻ってきてるのかな、とは思いましたね。ただ、その姿は、イタイタしいものでしょう。検察のエジキになるとは、どういうことなのかを考えさせるものでしょう。
だれが考えても、彼が、このような目に会うことは、許されないのではないだろうか。結果的に、今、問われていることも、微罪、ですね。
ホリエモンドンキホーテを嘲笑するのは、勝手だが、この問題が、ホリエモンの問題でなど、全然ないこと、そのことが、どれだけ理解されているだろう。
フジテレビ株の、発行のされ方が、あまりにも、「異常」であったことは、ほとんど、だれもが知っていた。四季報を見れば、一目瞭然なのだ。そんな状態がずっと、維持されていた。
これは、なんだったのだろう。
そもそも、フジテレビ、とは、何者なのだ。

かつて、日経連(日本経営者団体連盟)が共産主義勢力対策のために設立した「御用放送局」ニッポン放送と、カトリック布教のために聖パウロ修道院が設立した文化放送という二つのラジオ局。そして、そのジョイントベンチャーとしてスタートしたフジテレビ。日経連の設立時(1948年)から、その専務理事を務めていた鹿内信隆氏がニッポン放送株を密かに買取り、そのままフジテレビを乗っ取った。その後同局は、元労組書記長だった日枝氏らのクーデターで、さらに乗っ取られる。

フジテレビは、どこまで民間企業なのだろう。
これほど、少ない、許認可をもつ、テレビ放送局。
あきらかに、どこかに狙われたら、あまりにも危険な株の持ち方をしていた、この会社。しかし、だれも、アクションを起こさない。この、世界中、から見て、あきらかに、異常であった日本社会。
なぜ、このような、異常、が続いていたのだろう。恐らく、フジテレビ側は、自分たちの、この国家をバックにした、マスコミのパワーを考えるなら、恐れ多くも、自分たちに、たてつくような、国内の勢力など、登場するはずがない、と思っていたのだろう。
フジテレビ、という、あの、いつ見ても、お笑い番組、ばかりやっていて、いつ見ても、結婚前の、女子アナ、が、痴呆けたように、口裂け女、のような、人を馬鹿にしたような、笑い、を口元に、はりつけて、庶民を見下している、あの、見てるだけで、こっちが、馬鹿になりそうなコンテンツのオンパレード。
しかし、傘下には、当然、産経新聞、をもち、日本の保守派の、メインの活躍の場となっている、新聞社、をもつ。
しかし、彼らのルーツとは? どのような人間たちを、コアにして、この会社が成り立っているのか。
それにしても、この、宮内という、鬼畜。
昔、テレビで見てて、あれ、っと思ったのを、思い出した。この宮内だけが、ホリエモンを呼び捨てにしていたからだ。
この本を読む限り、真の犯罪者は、この、宮内、と、検察、この二つだけだろう。
おそらく、この裁判の区切りがついたら(たいした、罪じゃないわけだ)、ホリエモンの元に、忠義を感じて、今まで彼についてきていた、昔の、そのチームが、再び、集まることもあるだろう。
しかし、この、宮内、こそ、「犯罪者」ではないか。こいつが、もう一度、表舞台、に出てくることはないだろう。
私は、この本を読んで、ちょっと、あきれてしまった。
堀江くんは、社長を辞めるまで、マンガや雑誌を読むくらいで、ほとんど、活字、本を、読んだことがなかったのだそうだ。もちろん、東大に入学しているのだから、勉強はしたのだろう。仕事に関するものは、多く現場で吸収したのだろう。
しかし、ほとんど、本、を読んだことがない。
しかも、驚くべきなのだろうか。留置所で、人と、二三日、話さないだけで、パニックになる。睡眠薬に頼らないと、耐えられない、という。
彼は、普通の、仕事人間、現代っ子、だったんですね。

徹底抗戦

徹底抗戦