メキシコ湾原油流出

ちょっと、前代未聞のことが起きているようだ。
ものすごい地底深くから掘り出している石油が洩れて、海にだだ流しになっているそうである。こんな事態についての話は「聞いたことがない」。
しかも、もう事態が発生してから、何日も経っているが、今だに、流出のストップに成功していない。
これが、どれほどのことなのかも、想像を超える話であるが、問題は、これだけの大きな事態でありながら、フェイルセーフがあってなきがごとくの今の事態の方なのだろう。
この問題の解決に当たっている、直接の当事者は、その石油会社であるようだが、もちろん、言うまでもないが、企業とは「有限責任」である。アメリカ現政権は、以前のカトリーナの失敗もあり危機意識は大きいようだが、実体としては、なにもできていない。
非常に深刻な事態になるのかもしれないし、そうでないのかもしれないのかは、私は詳しくないので、よく分からないが、この問題が、例えば、チェルノブイリ原発事故のようなものと比べたときに、「たんに私企業の問題として、どこまで他人事でいられるだろうか」。
現代コンピュータ社会が、意外と、脆弱な基盤の上に構築されていること、ちょっとした悪意のある人のいたずらや、そうでなくても、こういったほとんど「ヒューマンエラー」と変わらない振る舞いで、危機的な損害をもたらしうるという想像は、むしろ、なんらかの、そういった「当面のお金にならないようなものに対する」リスク管理をこの現代社会は、できていないということを意味しているのかもしれない。