頭をたれる山本議員

山本太郎議員の天皇への直訴が話題になっているが、私はこの間の経緯を、興味深く見ている。
それは、参議院議員選挙において、山本議員が下馬評をくつがえして、余裕の3位当選を果したときから始まっていた。
山本議員が当選したことは、何を意味していたのか?
それは、山本議員が、そもそも、「誰」を代表していたのか、なのである。
彼は、選挙戦のときから、自分には学歴がないことを強調していた。高校中退で、大学も行っていない。対戦相手は、みんな、煌めくばかりの学歴と、国家官僚としての輝かしいばかりの、ご奉仕の数々。そんな中、彼は自分がいかに、いたらない、ただの一人の市民でしかないかを切々と語っていた。
そんな彼に投票した、東京の人たちとは、どういった人たちだったのか。
このことが、決定的に重要なのである。
山本議員に代表された、多くの東京の市民は、つまりは、そういった山本議員と視線を同じくする人たちなわけである。彼らも、たいした学歴もなく、日々の日常の生活を、鬱々と暮らしている人たちなのであった。もちろん、それだけではない。彼らは、そういった日々の暮しの中で、たんに少し、学歴があるだけで、いばりちらしている現場の人間たちに、好き勝手言われて、馬鹿にされ、差別され、鬱々とした感情をもっている。人生を楽しくないと思っているであろう。学歴があるというだけで、そんな人間の顔も見たくないといった、生理的な不快な感情に、日々、悩まされているであろう。実際に、へどが出るような、そういった、どうしようもない「拒否反応」を、自分の中に感じない日々はないのではないか。
しかし、そういった人たちでも、なんとか自らの身近なコミュニティをつくって、日々の、ささやかな幸せを大事にして、一日一日を大事に生きているわけである。
私はそういった方たちに対して、

  • 上から目線

ツイッター上で説教をしている、リア充たちって、何様なのかと思わずにいられない。
つまり、彼らは山本議員に説教している自分の「正論」に酔っているだけで、彼を「支持」した、多くの東京都民のことを少しも考えていない。
つまり、彼らは、まったく民主主義を分かっていないのだ。
山本議員は、政治家である。つまり、彼に投票した多くの人たちがいるのだ。もし、お前が山本議員を嘲笑するということは、そのことが、

  • そうやって、山本議員に投票した多くの人たちを嘲笑していることと「同値」である

ことを、どこまで理解しているのであろうか。多くの東京都民を「敵」にしているということを、どこまで理解しているのか。
今回の騒動が興味深かったのは、日頃、山本議員の行動を嘲笑していた連中が、最も早く、

  • ヒステリック

に反応したことであろう。さて。彼らは、なんで、こんなに「ヒステリック」だったんですかね。私は、彼らが、もしかしたら、

  • 自分たち原発推進派が「賊軍」になるかもしれない

ということを恐れたのではないか、と考えている。
おもしろいのは、そういった連中は、選挙期間における、山本議員の昔の中核派などの新左翼と関係していたという「噂」(実際に、週刊誌では、関係者との写真も公開されていた)をもって、ボロクソに名誉毀損をやっていた連中と完全に重複していることであろう。
つまり、彼らは「油断」していたわけである。山本議員は、極左連中の一派だから、天皇に直訴するわけがない。だって、天皇制に反対の勢力なのだから、と。つまり、彼らが言っていたことが「デマ」であったことが、今回の件で、証明されているわけだ。
彼らは、ある意味で、「先を越された」と思って、あせっているわけである。つまり、先に、錦の御旗をとられた、と。
最近話題の、小説である「原発ホワイトアウト」が示しているように、私は日本における、原発マネーは非常に深刻に、日本社会の隅々を「汚染」していると思っている。
そして、ツイッター上で、さかんに発言している「安全厨」は、ほとんどが、なんらかの形で、こういった「原子力ムラ」から、ある程度の額の

をもらっていると思っている。実際に、そういったお金を、一回ももらっていないという人は少ないんじゃないか、と思っている。
だから、彼らはむしろ、秘密保護法で、そういった「ワイロ」をもらっていることを隠したいと考えている、と思っている。
だから
彼らは、山本議員の「野蛮」さが、「恐い」のではないか。いずれ、自分の言っていることが、「原子力ムラ」から捕まされたワイロの「謝礼」であったことが、ばれることが。
こういったワイロは、一度でも、もらったら、もう逃げられない。死ぬまで、その行為をネタに、そういった勢力に、脅される。
しかし、それができたのも、彼らが死ぬまで、反原発政権が誕生して、彼の飯の種が尽きることにはならない、と思っていたからであろう。
天皇の政治利用が禁止されているとは、どういうことか。つまりは、必ず、天皇を、

にできる、ということである。つまり、自民党原発族は、

と、ずっと思って来たわけである。あとは、どうやって原発を問題視している、天皇自身を「原発推進」を説得して、無理矢理、

と言わせるか、

  • 福島は安全

と言わせるか、これは、もう時間の問題であった。しかし、それを、すんでのところで、阻止したのが、今回の、山本議員の行動だったわけであろう。
ニュースでも話題になっていたが、山本議員の、あの、深々と頭を下げる姿を見て、果して、だれが、「賊軍」であろうか。あそこまで、立派に頭をたれている人を、

  • 嘲笑

し続けた、ツイッター上の「有識者」は、その「見識」が問われていることを分かっているのであろうか?
山本議員が言っていることは、彼がずっと言っていることであろう。なんとかして、福島の子どもたちを守りたい。救いたい。これほど、政治家として一貫していることはない。
さて。
この山本議員を、ボロクソに言った、自民党の議員さんたちは、東電から、

  • いくら

お金を貢いでもらったんでしょうかね。それによって、東電が、福島の人たちの除染の費用の支払いを拒んでいるのを、

  • 黙認

しているんでしょうかね。恐しいですね。原子力ムラ...。