猪瀬元都知事が、ネトウヨに尖閣寄付を煽ってから、東京都知事選挙において、田母神さんが非常に多く若い人の得票を得たことは、ネトウヨが非常に明確に存在感を現してきている現象と受け取られている。
しかし、この問題には、今の首相が、安倍ちゃんという、完全な極右政治家である、ということが非常に大きく影響していることは間違いないであろう。安倍ちゃんの行動指針は、
- 極右の仲間から「恥ずかしい」と思われないように
ということであって、その他の国民は「左翼」であり、非国民なのであろう。彼には、彼の「お友達」にどう思われるかにしか興味がない。彼は自分が信頼を置く「極右のお友達」たちに対して恥ずかしくない、自分がやりたいことができれば、あとは
- どうでもいい
のだ。安倍ちゃんは、最初の金融緩和政策で、株価が上昇したことで、あらゆる「正当性」を獲得したと思っている。自分は錬金術を実現したのだから、今度は、自分がやりたいことを好きなだけさせてもらう、と。
例えば、今度の都知事選挙では、舛添さんは、自民党だけでなく、連合の支持さえ受けた。こういった「大政翼賛会」を、安倍ちゃんは目指している。だれもが、有無を言わさず、逆らえない関係を国民に強要し始めている。なぜか。それは、安倍総理が、自分が考える「極右」の理想が、
- 絶対的に「良い」
と思っているからである。良いのだから、強制してでも、国民に押し付けるべきなのだ。良いのだから、やってよい、というわけである。
こういった、安倍ちゃんの「無茶ぶり」に対して、側近のブレーン筋になる、麻生元首相は、安倍ちゃんに、
- ナチスに学ぶべきだ
と主張したことは、すでに、多くの人が知っている。しかし、不思議なことに、だれも、それがどういう意味なのかを考えていない、ということなのだ。
ナチスに学ぶとは、どういうことなのか?
言うまでもないではないか。
国民に、「レーム突撃隊」になれ、と言っているのだ!
国民に、SSになれ、と言っているのだ!
この麻生元首相からの「メッセージ」に、最も敏感に反応したのが、ネトウヨだ。彼らは、麻生首相が、何を言おうとしていたのか、その
- 含意
を、この「ナチスに学べ」という一言から、
- 全て
を理解した。この一言は、猪瀬の尖閣寄付と同列くらいに、彼らネトウヨに、自分たちがどういった行動をやることを求められているのかを、強烈に
- 自覚
させたのだ。麻生元首相が言うということは、これは、安倍ちゃんの「意志」であり、「命令」である。
ネトウヨは、まず、ヒットラーの誕生日を祝う企画をし、デモでヒットラーを礼賛する言葉を繰り返し、東京中の図書館の、アンネの日記を破き、はだしのゲンを図書館から撤去しろと都議会に圧力をかける。
言うまでもなく、ナチスは戦前の日本の同盟国である。戦中日本の
- 全てが正しい
と思っている彼らが、ナチスを「正しい」と思うようになるのは、論の必然であったのだろうが、それを「促した」のが、麻生元首相の、あの発言だったのである。
これから、ネトウヨは、さらに、ナチスを研究するであろう。そして、レーム突撃隊やSSがどういった組織だったのかを、徹底して研究するであろう。
そこには、どうやって、極右勢力に非協力的な連中を、社会的なメインストリームからパージしていくかの、あまたの手練手管が用意されている。
今後、多くの人権派知識人が、社会的に、糾弾され、第一線から、追い出されていく。
レームのような存在によって、日本は急速に、だれも、なにも言えない社会になっていくであろう。それは、安倍ちゃんが礼賛する
- 戦中
の日本という「過去の事実」が証明するわけである...。