託児所落選問題

私にどうも解せないのは、今回の「託児所落選問題」において、普段は自らを「リベラル」と自称しているような「経済学者」や「社会学者」が、なぜかあまり、積極的に発言していないことなのだ。
これはなんなんだろう?
と思ったのである。なんで急に、彼らは黙っちゃったんだろう? そこで、私ははたと思いついたわけである。彼らって、「家父長主義者」なんじゃないか、と。というか、彼らの「奥さん」って、ほとんど

  • 専業主婦

なんじゃないか? そう考えると、彼等って、高校は「男子校」だし、男しか友達いないし(そもそも、ツイッターで話している内容が男の「だち」受けする内容でしかないし)、基本的に女性差別主義者なんじゃないか、と思われるわけである。
女性は、高学歴になるべきじゃない、みたいな。
基本的に今、自民党が行っている弥縫策も、女性が大量に共働きを始めると「破綻」するわけですよね。それって、制度としてどうなんだ、と思うわけですよ。大量に、女性が働きに出ると、保育所は足りなくなる。しかし、そう思って、大量に作っても、そこまで埋まらない可能性もある。
じゃあ、ダメじゃないですか?
なんで、抜本的な対策を打たないんだろう?
それって、ようするに、女性が会社を止めて、専業主婦になるのは「しょうがない」と考えているからですよね、
そもそもさ。エリートって、専業主婦家庭の子どもでしょ。専業主婦が、たっぷりと愛情と時間を注ぐから、エリートになれるんですよね。
例えば、公務員の家庭って、基本的に定年までの収入が計算できるから、奥さんは専業主婦になれるんだよね。まあ、男の大学教授の奥さんは、専業主婦になる、ということですが。
そうすると、彼らって、今回の「託児所落選問題」に、なんの共感もないんですよね。だって、自分は奥さんに仕事を捨てさせたんだから。
そう考えると、今回の問題って、そう簡単に解決しないんじゃないか、と思えてくるわけである。
経済学は必ず、一定数の「失業者」を必要とする。なぜなら、失業者がいて「競争」してくれないと、一定以上の品質の労働者を確保できないから。失業者がいるから、労働者の品質を担保できる。
つまり、必ず、資本主義社会は、「競争」を求める。しかし、だとするなら、「託児所落選問題」は絶対に解決しないだけでなく

  • 解決してはならない

ということになる。そうでなければ、資本主義ではなくなるから。
しかし、そんなことでいいのだろうか? 託児所に預けることができなかったというだけで、会社で働くことができず、結果として、女性たちの多くがもしも、会社を辞めることになるなら、それって、どんな

だというわけだろう。子どもの頃から男女平等で育てられてきて、きっとこの社会は男女平等にできているのだろうと思ったら、子どもを出産した途端に、実は男女平等ではなかった、ことに気付かされる。託児所に預けられるのは、

  • ギャンブル

で当選した人だけ。それ以外の多くの女性は、託児所「落選」によって、子どもを自分で育てるしかなくなる。つまり、会社を辞めるわけである。
だったら、最初から「男女平等」なんて言って、育てない方がいいんじゃない? これを「しょうがない」とか言っている連中は、もう男女平等社会を「あきらめている」わけでしょ。つまり、女性差別主義者なんだよね。