現代日本の人民戦線

それにしても、マスコミってなにをやっているんだろうか、と思うわけである。在特会桜井誠都知事選に立候補しているなら、在特会というのがなんなのかをマスコミは書かなければならないのではないのか。小池百合子日本会議の副会長なのだろう。だったら、日本会議がどんな主張をしている団体なのかを、なぜマスコミは小池百合子の情報として一緒に紹介しない。
こんなことでいいのだろうか?
なぜマスコミは真実を国民に伝えない。候補者が自ら言わないから? 完全にナチスが選挙で勝った理屈と同じではないか。参議院選挙でも、自民党憲法草案を取り下げていないのだから、毎日、その内容がどんなにひどいかをキャンペーンしなきゃ駄目なんじゃないのか。こんなものが日本の憲法になったら悪夢だと、良識派のマスコミは分かっているんだろう。じゃあ、なんで、国民をそのように世論操作しないのだろう?
小池百合子なんて、完全に、石原慎太郎劣化コピーにすぎない。同じ、日本会議で。
それにしても、どうしてここまで、マスコミは戦闘意識をなくしてしまったんだろうか。小池百合子なんて、叩けば、いくらでも埃がでてくるわけであろう。なんでやらないの。
今回の野党連合による、鳥越俊太郎東京都知事立候補において、宇都宮さんが立候補の取り下げを行わざるをえなくなった状況において、なんらかの「不満」を言う人たちがいるらしい。
それは、「資質」において競うという意味が大きいのだろうが、気持ちは分からなくはないが、選挙は「一点総取り方式」なわけで、ようするに、一人しか都知事になれないのだ。この重い事実を、どこまでリアルに理解するのかが問われている。
そのことについて、山口二郎さんが次のように言っている。

都知事選挙は、基本的に東京都という自治体のリーダーと政策を選ぶ選挙ですが、国の政治に重大な影響を与える選挙であり、国政の方向を選ぶ選挙でもあります。美濃部都政石原都政もそのような性格を持っていました。この際、アベ政治にノーを言うために、人民戦線を作ることを呼びかけます。
@260yamaguchi 2016/07/15 23:55

人民戦線という言葉の定義としては、ウィキペディアでは次のようになっている。

人民戦線(じんみんせんせん、仏: Front Populaire)は、反ファシズム反帝国主義反戦主義を共同目標とする集団であり、その起源はフランスの労働階級における統一戦線から発展したものであるが、人民戦線という言葉は1935年の第7回コミンテルン世界大会においてブルガリア共産党の指導者ゲオルギ・ディミトロフによる提唱の後に一般化した。フランス・スペイン・チリでは政権を掌握し、労働改革・社会改革などを実現した。
人民戦線 - Wikipedia

まあ、「反ファシズム反帝国主義反戦主義」というわけですよね。この一点において、日本は「民主主義の危機」に直面している。私は今回の参議院選挙での民進党の野党連合は、こういった「人民戦線」としての意味があったと思うし、東京都知事選挙においても、今のところ、鳥越俊太郎が善戦している、ということなら、そういうことなのだろうと思う。
どういう形であれ、対抗勢力が一定程度確保できない場合、悲惨なファシズムが待っている可能性がある(それは、日本会議が言っていることから分かるわけであろう)。
野党はおそらく、参議院選挙はあのように戦うしかなかった。そうしなければ、自民党のほとんど全勝も考えられた。そうした中で、野党が一定の議席を確保する名目で、組織選挙に頼らざるをえなかったのは、今の選挙期間のマスコミ報道が、完全に与党によって、統制報道になっている状況を考えても、やむをえなかったのではないか。
ドイツのナチスの例を考えても、ファシズムに対抗することがいかに難しいかは、今の状況がよく現している。マスコミはナチスの正体を報道しない。そういった状況の中で、ナチスは国民に、自分たちの経済政策がいかに、国民を裕福にするかを報道する。
こういった状況にどのように対抗すればいいのだろうか...(例えば、恐しいことに、小林よしのりはブログで小池百合子を応援だと言う。まあ、当たり前であろう。小林よりのりと日本会議の関係は深い経緯があるわけであろう。実際、主張もたいして変わらない。小林よしのり自体、自民党改憲草案にそれほど反対でもないのであろう。恐しい話だ。しかし、こういう小林よしのりのような奴をもちあげていた連中こそもっと恐しいわけであろう)。