国内福祉反対論者が日本を少子化にさせる

例えば、アメリカの保守派が、妊婦の堕胎に反対するのをアメリカのフェミニストは批判をするわけだが、例えば日本の法律においても、胎児の月齢によって、あまりに時間が経った場合は難しくなる、となっている。ここで、「時間」を判断の基準にするのか、実際に産んでいるかどうかを差異にするのかはよく分からないところはあるが、自然分娩で産まれたらすぐに「殺す」のと、堕胎という

  • 名称

で勝手に時間がたてば産まれてきたはずのものを、人工的にとりだして、「殺す」ということに、どこまで差があるのかは、一つの論点としてはありうるように思われる。
ヒラリー・クリントンアメリカの草の根保守に嫌われたのは、彼女が「出産」していない前なら、いつでも堕胎していい、それが女性の「権利」だ、と言ったことが知られていたからだ、とも言われている。つまり、それが「フェミニズム」なんだ、ということでは話は平行線で終わってしまうわけで、彼女が選挙で負けたのは果たしてどこまで彼女がトランプより「リベラル」なのか、という話にもなるわけであろう。
例えば、今、オバマケアの廃止でトランプは共和党ともめているが、共和党はトランプが提出したオバマケアの代替案は「オバマケアと変わらない」と言って、反対している。つまり、トランプにとってオバマケアは「名前」が気に入らないから、自分の「オバマケア」を作りたいと思っているとも解釈できる。最初から共和党の極右を相手にしていないのだ。ここにあるのは、「国民への福祉に反対」の勢力とそうでない勢力の戦いなのであって、トランプがどちらなのかは自明であろう。というか、だからトランプは大統領になれたのであって、最初からそうなのだ。
例えば、あるニュースで、生活保護を受ける女性が妊娠したら、役所の窓口で「産むんですか」と聞かれたというわけだが、

労働問題に取り組むNPO法人「POSSE」が8日、記者会見して明らかにした。それによると、女性は今年1月に市原市生活保護申請の窓口を訪問。その際に、職員から「自分の国(フィリピン)で中絶はやっていないの?」と問われた。女性が「子どもをおろせって言うんですか」と質問すると、職員は「そこまで言わない」と答えたという。申請は受理されず、その後にNPO職員が同行すると認められたという。
http://www.asahi.com/articles/ASK3865GHK38UTFK00R.html

これなんか上記の妊婦の堕胎のケースと比べるとおもしろいわけで、貧乏人は子どもを産むな、という思想なのであって「国民への福祉に反対」という

  • 思想

なわけである。
日本の国内福祉反対論者が福祉に反対することの恐しさは、我々は別に、国民<全員>を税金で「お金持ち」にしろと言っているのではなくて、みんなをより

  • 平等

にしろ、と言っているわけであろう。お金持ちの税金をより高くして、それで増えた税金で貧乏人に福祉を与えることで、国民をより「平等」に近づけろ、と言っているのであって、なんでそのことを反対されなければいけないのだろう? 海外の飢えて死にそうな人を助けたいなら、国内の「平等」のレベルをより深く平等にして、その水準をより下げればいいじゃないか。
そもそも、資本主義こそが、世界中の不平等を結果しているのに、なんで、資本主義を制限しようと言わないんだろう? 99%対1%がおかしいなら、資本主義を「制限」するしかないじゃないか。
例えば、なんでアフリカで飢えて死にそうな人がいるのか? 言うまでもない。アフリカがより「民営化」されているからであろう。水道は民営化され、お金がないと水が飲めない。病気で死にそうなのに、薬が高額だから薬を飲めない。昔から、アフリカはヨーロッパの民間企業によって、植民地化され、分断されている。これをそのままにして、飢えて死にそうな人を助けるって、なにかの冗談なんだろうか?
そもそもさ。
なんで日本って、こんなに「少子化」なんだろうね?
それは、アフリカの多くの子どもが飢えて死にそうな国と比べれば、分かりやすいわけであろう。そういったアフリカの国では、日本の国内福祉反対論者のような

  • 非国民

がいないから、みんな子どもを産むことは当たり前だと思っている。それは、お金があろうがなかろうが産むにきまっていると思っている。ところが、日本では、国内福祉反対論者が、国民に子どもを産ませないんだよね。汚い言葉で、貧乏人が福祉を受けようとすると、攻撃してくる。
同じ日本人なのにねw
恐しいね。
よく考えてみてよ。日本でなぜ少子化なのか? それは、アフリカで飢えて死んでいる子どもを、国内では

  • 産ませない

ことによって、ある意味において「日本人を殺している」非国民がいるってことなんだよね。
日本にはこういった「悪魔」がいることが、恐しいよ...。