国家功利主義

そういえば、東浩紀先生は、3・11の御用学者問題を契機に「エリート」主義について反省したんだと思っていたのだが、また最近になって、ブレクジットやトランプ問題を契機にして、

に戻ってしまいましたね。なんだったんだろう。あの反省はなんだったんだろうね。3・11直後はなんか、それ以前は間違っていたみたいなことを言っていたから、反民主主義本の一般意志2.0について自己批判、自己反省をしていたのかなと思っていたんだけど、また、反民主主義のエリート主義に戻っちゃいましたね。
なんなんだろうね。この転向w
東浩紀先生にしても、宮台真司先生にしても、彼らの裏側に見え隠れしているのが、橋下徹を代表とする、大阪維新なんだと思っている。実際、今は東浩紀先生が懇意にしている猪瀬直樹大阪市の顧問をやっているわけだし。
もちろん、大阪維新はそもそも、石原慎太郎を党首としていたわけで、東京と関係している。ここに「人脈」があるわけだ。大阪維新が言っていることは

  • 反福祉

なわけだよね。徹底した民営化は、なんとかして国家の国民のための福祉の支出を減らすことで、国家が「得になる」ような政策を目指す。つまりは、東浩紀先生が最近言い始めている、国内反福祉主義そのものだと言えるだろう。
そして、大阪維新は保守派として、自民党中央政府と懇意にしている。この辺りの人脈は深く繋がっている。もちろん、民進党にももともと自民党が分裂してできた政党だけに、保守派はいて、彼らと懇意にしている。
この辺りの人脈が考えていることは、一言で言えば、

だと言えると思っている。ようするに、国家は国民に福祉をやるべきじゃない、というわけである。
彼らがずっと言っていることがこれで、もしも

  • 国家が得をする

なら、国民なんて捨ててしまえ、と。だって、一部の「いらない」国民を捨てることによって、多くの国民が得になるなら、実際

  • 国民はそれを支持する

んだから、それでいい、というわけである。つまり、スケープゴートだ。
以前から「怖い」人だなと思っていたわけであるが、近年さらにその「凄み」をましているのが、物理学者の菊池誠先生というわけで、おっかないね。怖いね。みんな、こういう人には気をつけよう(まあ、見た目も怖そうだが)。

余程支援をやめさせたいんだなぁ。本当にクズだ。 RT kikumaco: 自主避難の支援者と薬害訴訟の支援者がやっていることは同じように見える。どちらも自分たちの主張のために「被害者」をより不幸にしているのではないか
@yuukim 2017/03/13 19:12

菊地誠の「自分たちの主張のために被害者を不幸にしている」とかいうやつ、もうとっくに許されるレベルを超えてると思うのだが
@yuukim 2017/03/13 19:17

「薬害訴訟は絶対に負ける」という前提で弁護士や支援者を必死に腐す菊地誠、絶対に許してはいけないと思う。薬害被害者が国や製薬会社と一人だけで対峙できるはずもなく、「おまえの症状は薬と絶対に関係ない、黙ってろ」といいたいわけだ。
@yuukim 2017/03/13 19:24

まあ、底無しの恐しさを感じさせることを、今までも、たびたびツイッター上で発言されてきた方ですけど、うーん。池田信夫にも匹敵するんじゃないかな。
まあ、こういった連中に共通しているのが、一種の「国家功利主義」だと思うんですよね。例えば、低線量被曝の話でも、それによってもしも癌になる人がいたとしても、もちろん、そういった「一部」の国民にとっては、運が悪かった。悲惨な人生かもしれないけど、それ以外の日本人はある意味

  • 彼らのおかげ

でハッピーになれるじゃん、というわけである。つまり、ほんの「一部」の国民を棄民すれば、ほかの人たちがハッピーになるんなら、実際そういった人たちは「うれしい」んじゃないのか、というわけである。
ようするに、公共政策なんだから、「みんな」をハッピーにできない。どうしたって、どっかで線を引かなきゃならない。そうである限り、一部の人がババを引いてもらわなきゃならない。その線を「エイヤッ」で引くのが、エリート学者の役割だ、というわけである。
彼らにあるのは一種の

で、それはナショナリズムというより、エリート主義なんですよね。国家=エリートなわけです。だから、一部の国民を「捨てる」ことに、ためらいがない。それによって、その一部の国民以外の「ほとんどの国民」がハッピーになるなら、なぜ国家はその道を選択することをためらうのか、と。
まあ、これが「功利主義」なわけだけど、カントの「尊厳」概念といかに違っているか、分かりやすいんじゃないか、と思いますね。
もしも国民の貧乏人に福祉をやらないと選択をすると、その分、国家は税金を使わなくてすむのだから、原発のような、まったく採算性のない、物理学者の贅沢な「おもちゃ」を作る、お金の余裕ができる。
同じように、国民の貧乏人への福祉をやらなければ、大学教授の給料を上げることができる。
そのための一番、簡単な方法は、公害対策をやらなければいい。
貧乏人に福祉を行わなければいい。
つまり、そうすれば、エリートたちの給料を上げることができる。エリートたちが今より裕福な暮しをする、一番簡単な方法は、
貧乏人に福祉を行わなければいい
わけである。貧乏人が死んでくれれば、その貧乏人に使われるはずだった、福祉のお金を浮かせることができる。だとするなら、国家功利主義者は

  • 貧乏人を殺せばいいじゃん

となるわけである。そいつが生きるために、国家が負担しなければならなくなる国民を全員殺せば、国家は「儲かる」わけである。彼らに使わなければならなかった分のお金を

  • 浮かせられる

というわけである。恐しいね...。