今回の新型コロナまとめ

まあ、東京は今も、緊急事態宣言が出されたままであるわけだが、すでに、政府が今月での宣言の解除を示唆しているわけで、いったん、今回の騒動について、まとめておいた方がいいだろう。
さて。私たちが、一番に考えていたことはなんだろう? それは、言うまでもなく、今回の新型コロナが

  • 新型ウイルス

である、ということだった。つまり、季節性ウイルスの流行とは

  • 桁違い

の「被害」が「過去の事例」から懸念される、ということだったはずだ。
そして、流行の初期に、何度も何度も繰り返して言及されたのが、

  • 最近の季節性インフルエンザの「死者数」

であった。つまり、どう考えても今回の新型コロナは、そういった近年の「季節性インフルエンザ」の死者数を超えないじゃないか、と。つまり、だとするなら、わざわざ今回の新型コロナのために

  • 経済を止める

ことは必要なのか、と。つまり、「特別」な感染対策を行う必要があったのか、と。これは「政策」の平等性に関係して、問題提起される。ある二つの流行病があったとして、一方は他方より死者数が少ないのなら、その少ない方ばかりに「極端」に「対策」を行うことは、

に反するんじゃないのか、という疑問だった。
これに対する答えは、ある意味で、両義的だ、と言わざるをえないだろう。
まず、現在における、アメリカを中心とした、欧米の一部の国での、

  • 著しい「感染者数」「重症者数」「死者数」

を考えれば、日本がそれ相応の「危機管理」を行うことは当然だった、といった側面があるだろう。
もう一つは、そもそも「新型ウイルス」という、治療法のない、感染症の流行については、事例も少なく、そう頻繁に起きるわけでもなく、また、実際に今回だって、東京を中心に、医療システムの「危機」はあったわけで、

  • 結果として、どういう形になるかに関係なく

それなりの危機管理を行うことは当然だ、というふうに考えることは、それほど不思議なことではない、と解釈もできるだろう。
そして、もう一つのポイントが、一番重要だ、と言えるだろう:

でも、今ではその時と様相が違っている。WHOはPHEICを宣言したし、COVID-19はパンデミックになった。日本でも3月末から感染者が急増し、今にいたる新しいフェーズが始まった。先に紹介したウイルスのゲノム調査では、それ以降の流行は、欧州経由で入ってきたウイルス株に起因することが分かっている。
「専門家会議の人たちにとっても、クラスター対策班にとっても予想外だったのは、欧米でこんなに急速に感染者が広がったことだと思います。だから3月上旬以後、欧米から多数の感染者が帰国したことによる急速な感染拡大に対処が追いついていかなかったんです。3月17日には、専門家会議から海外からの流入対策を強化するように厚労省に申し入れがされていますが、充分ではありませんでした。中国からの第1波ではそれでもクラスター対策が機能しましたが、欧米からの第2波には対応しきれなかったわけです。そこでは、空港検疫がザルみたいだという批判も当たっていると思います」
欧米から帰国した人にPCR検査をして、結果を待ってもらわなければならない時にも、ただ待機してほしいと要請するよりなく、いざ、陽性が出て隔離ということになったときには、すでに地方の自宅に戻ってしまっていたというようなこともあった。公共交通機関は使わず、2週間は自己隔離と言われても、それができない人が多いのは自明で、それでも、有効な手立てを取れなかったのは、痛恨事だったと考えてよい。
新型コロナ、クラスター対策と「8割減」の本当の意味 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

つまり、問題は

  • 3月後半の、東京の「指数関数的増加」

にあった。あれがあったから、東京は緊急事態宣言(一定の範囲のロックダウン)を行ったわけであるし、それは全国規模で行われたりもした。つまり、この

  • 評価

をどう考えるのかが重要なのだ。
そもそもの大前提として、今回の新型コロナは、今現在の感染拡大国家の分布を見ても分かるように、

  • ほとんど感染していない国

と、そうでない国の差が、あまりにもはっきりしている。このことが何を意味しているかというと、早い話が、今回の新型コロナは、今までのさまざまな伝染病に比べると、そこまで「怖くない」性質のものだった、ということが言える。つまり、

  • 最初から「ある対策」を行うことで、勝利が約束されていた

わけである。つまり、自分の国家が感染拡大をさせたくなかったら、「ある事」を行うだけでよかった。それが、

  • 国境封鎖

である。新型コロナが外国から、観光客などによって、国内に運ばれないように、いち早く国境を塞ぎさえすれば、簡単に感染は防げた。事実、今、地球上の国々で、ほとんど感染者を生んでいない国家は、いち早く、国境封鎖をしていた。
そういった観点で考えると、日本は「島国」なわけで、ほんとに

  • 簡単

に、この感染を防げたのだ。しかし、日本国家は「これ」を行わなかった。

  • ギリギリ

まで、この政策を行うのを遅らせた。これは上記の指摘にもあるように、完全に

  • 政府の「政策の失敗」

だったと言っていいはずだ。しかし、安倍総理小池都知事も、徹底して、この論点を「反省」することはない。彼らは、今まで、首尾一貫して、

  • 自分たちの政策の「反省」

を述べない。常に「上から目線」で、国民の「行動変容」を、「自粛」という形で促す「説教」しか言わない。そういった「説教」をしている限り、自分の「責任」を追及されることはないからだw
翻って考えてみて、この緊急事態宣言を、さまざまな意味における

  • モラトリアム

の期間と考えることもできるのかもしれない。今後に、今回の新型コロナを、はるかにしのぐ「新型インフルエンザ」という、新型ウイルスの流行が危惧されている。それに対して、今回の政府や地方自治体による

にもとづく対応策の、一連の執行は、一種の、そのための「実技演習」として機能した側面がある、と言えるだろう。また、多くの国民にとって、学校を卒業して、社会人になって働き始めてから、ほとんど

  • 長期休暇

もとれず、人生について深く考える暇もなかったわけで、今回の自宅待機という形の「強制休養」は、そういった機能を代替した、と考えることもできるだろう。
ただ、私個人の感想として、どうしても一つ付け加えなければならない案件があったと思っている。それは、言うまでもなく、

  • トイレットペーパー、マスクの「品不足」

である。トイレットペーパーは完全に「大衆パニック」の一種だったと思っている。実際に、マスクに比べれば、比較的に早く、近所の店でも品揃えは復活した。その理由は、そもそも、トイレットペーパーは、その多くが「国内生産」だったから、遅れていたのは「流通」の問題でしかなく、解決するのは時間の問題だった、ということがあるだろう。
対してマスクは、今も近所のコンビニ、スーパー、ドラッグストアでは、ほとんど見かけず、強いて言うなら、ときどき、ドラッグストアでは見かけるくらいには、品揃えは復活しかかっている、と言えるだろう。ただ、アマゾンなどのネット販売は、最近は復活してきているし、ネットの記事でも紹介されていたように、新大久保などの「一部の店舗」では、一時期に比べて、かなり安い値段で売っているようである(そういえば、今日、所要でアキバに行ったら、よくある「免税店」で、不織布マスク50枚が箱で千五百円で売ってたので、私も買ったが、ようするに、韓国や中国からの輸入が「なぜか」復活してきている、ということのようだ)。
なぜここまでマスクの不足が深刻化したのかは、医療福祉機関を優先した、ということもあるが、単純に「八割を中国からの輸入に依存していた」から、中国が輸出を「国家政策」としてストップされたら、完全に市中から消えた、というのが実情なわけであろう。
そして嗤えるのが、なぜWHOが一時期まで、マスクの効果を否定していたのかというと、

  • 世界中のマスクの需要を満たせるだけの供給量が「ない」

という事実性にしかなかったわけだw まあ、この事実だけでも、私たちがWHOを代表とする医療機関に不信感をもつのには十分だった。
(まあ、早い話が「資本主義の限界」がここに示されていますよねw いかに資本主義礼賛主義者が信用できないかは、今回の「トイレットペーパー・マスフ不足」がよく示している。まあ、なんとしても二回目の流行までには、マスクの国内生産を政府が補助するなりして、解決してほしいものだ。)
今も、例えば、BCGの新型コロナの効果を疑うネット記事には、必ず、年寄がBCGを求めることによって、子どもたちへの供給量が足りなくなる懸念、つまり

  • 恐怖

が「煽られて」いる。つまり、彼等医療施設は「科学」じゃないのだ。彼らは「政治機関」であって、彼らのアナウンスメントによって

することを目的として、彼らの「言葉」は選ばれているわけで、こういった「エリート・パニック」を、私たちは「疑う」べきなのだ。
BCGは確かに、その新型コロナへの効果は科学的に決着がついていないかもしれない。しかし、逆に言えば、BCGがそれほどの「危険」がないなら、注射をしたって、

  • 変わらない

わけであろう。どうせ、ワクチン開発には何年もかかるわけで、その「間つなぎ」として、BCGの薬の大量生産を、8ヶ月くらいかかるとして、今から、

  • 第二次の新型コロナの大流行

に備えて、行っておくことは「コストとベネフィット」の関係として、一つの選択肢として考えられたっていいのではないか?
しかし、そう言うと、いわゆる「ニセ科学批判」の連中が、BCGを新型コロナに使うのは「反科学」的だとかぬかして、炎上するわけで(奴らは、つい最近まで、マスクの効果ですら「反科学」的だとか言って嘲笑していたわけであろうw)、ほんと、科学ってなんなのかな、と思わされるわけだ...。