やりこみ要素問題

えっと。ここのところ、ドラゴンクエスト8のスマホ版をやっているのだが、かなりはまっていて、3DS版もきりのいいところまで行ったら、やってみようかと思っている。
なぜ、DQ8なのかだが、これも以前に書いたと思うが、去年、ホロライブの大空スバルが実況プレイを動画配信していて、今年、兎田ぺこらが年初にやっていた、というのがあって、早い話がそれに

  • 違和感

をもった、ということになる。
なぜ「違和感」なのかというと、彼女たちは両方とも、PS2版をやっていたわけだが、なんか「遊び方」がちょっと変なんじゃないか、と思ったから、ということになる。
もちろん、このゲームをやったことのない人にとっては、どこも変に思わないのだろう。しかし、少しでも、このゲームをやってみようと思ったり、実際にやった人にとって、なんか変なことをやっているな、という印象は強くあったはずなのだ。
それはなぜかというと、彼女たちが、ある意味で「仕事」として、プレイしているから、だと思っている。つまり、これは「視聴者に見せる<ため>にやっている」のであって、それ以上でも、それ以下でもない、ということだ。
つまり、大事なことは視聴者が、この配信を見ていて、「納得」できるかどうか、なのだ。ある大事な場面が飛ばされて、話がつながらなくなる、とかがあると、結局、視聴者はこれが何をやっているのかが分からなくなるから、基本的に、大事なストーリーは「全部」見せないとならない。ここについて、かなり注意してプレイしている、ということなのだ。
しかし、これは違和感がある。
というのは、このゲームの「おもしろさ」は、そこじゃないからだ。
これが、いわゆる「やりこみ要素問題」というところで、確かに、ストーリーをクリアするだけなら必要ないのかもしれないけど、もともと

  • ゲーム自体

に、ある操作を、延々と繰り返す、という作業が「必要」だし「要求」すらされている、というのが多くあるのだ。
ところが、そういった「単純労働的な」作業を見させられる視聴者の側に立ってみると、たまったものではないだろう。そういうのは、裏でやっておいてくれ、となるわけで、いや、そういった「区別」って、結構難しいよね、という話にもなる。
そうやって苦労して獲得したアイテムを、その苦労の過程を含めて見せるから、感動するんじゃないか、という話もあって、いつのまにか、それができてるなんてなると、しらける、という部分もあるのだろう。
こういった「やりこみ要素」は、クリアだけを考えれば、やらなくてもいい、という考えもある。しかし、ちょっと考えてみてほしい。ゲーム製作者側が、わざわざ、そういった要素を入れているということは、時間がかかっても、やるってなるんじゃないか?
例えば、ぺこらの配信では、ずっとお金が足りない、という状態が続いていたが、金策で有名な激辛チーズの錬金を彼女は一度もやっていない。
ただ、ぺこらにも理由がないわけじゃない。そもそも、PS2版は、錬金一回に時間がかかるわけで、面倒くさくてやってられない、というのがあるわけで。
あと、もう一つ、違和感がある。それは、彼女たちが「情報断ち」をしてプレーしていることだ。なるべく、お互いの配信を見ないで、ネタバレをくらわずに、初見でやっているところを見せることで、「ウブな反応」を視聴者に楽しんでもらう、という趣向は分からなくはないが、今のネット社会において、どこまで「普通の楽しみ方」なのかは疑問のあるところだ。
例えば、中学高校の中間期末テストや受験のテストを考えてみよう。ここでは、当然、カンニングはNGだ。しかし、普段家にいて、自分で勉強している範囲で、なにかが「やってはいけない」なんて、あるわけがない。いくらでも、情報を探して、知識を増やせばいい。
そう考えるなら、ゲームだって、いくらでも、

  • 外部

がら手に入る情報を使って、「ネタバレ前提」でプレーすればいい、という考えだってあるわけだろう(しかも、忙しい社会人にとっては、それ以外の楽しみ方はないわけで、実際、ネット上には大量の攻略サイトがあるw 当たり前だが)。
もっと言うと、DQ8の特に、錬金回りのゲーム内情報は、あまりにも、ふざけすぎている。まったく教えるつもりがないと言ってもいいくらいに、なにを言ってるのか分からない情報に「わざと」している(まあ、スクエニのゲームはどれも、悲惨なまでにゲームの情報を公開しないからねw)。
しかし、そうは言っても、興味深いのは、スバルもぺこらも、

  • 視聴者のコメントの情報(=ネタバレ)

は、最大限に「利用」しているわけで、もっと言うと、視聴者に「教えて」と何度も、ネタバレを求めていることさえ、日常茶飯事なわけで、なんなのかな、と思わなくはない。
おそらくだけど、彼女たちは、かなり調べている、と思う。その上で、まるで知らないかのように振る舞っている、というのが正しいんじゃないか。というのは、すでに別のDQのシリーズをやっているわけで、自然と、情報を集めているはずなんですね。ただ、あんまりその知識をひけらかすと、つまんなくなるんで、自制している、と。
こういった、「やりこみ要素」の繰り返し作業は、普通に考えると大変に思えるけど、多くの場合、

  • ながら作業

ができるものが多くて、例えば、なんかの映画を見ながら、その間、手が空いているから、やっておく、とか、いくらでも気にならない感じで作業ができるんですよね...。