集合知

ここ何日か、youtubeの動画を見ていると、以下の話題がとりあげられているものが出てきている。

news.biglobe.ne.jp

去年、VTuberフェスへの出場権をかけたオーディションがあったわけだが、その一位と二位が三ヶ月後に入れ替わった、というわけである。
この経緯については、当事者の、たみーの以下の動画がくわしい。

www.youtube.com
m.youtube.com

つまり、最終オーディションでのことなわけだが、これはオーディションと言いながら、視聴者の参加料がクーポン券として、実質的な「投票権」となっているところが、なんとも、あざというというか、あくどいというか、いやらしいところなわけだw (ただ、上記の動画を見てもらえば分かるように、たみー自身は、こういった視聴者にお金のかかる投票を要求するオーディションは今回だけ参加するつもりだったということのようである。)
今回の経緯がダメなのは、一回、公式であるドワンゴが、発表した投票に誤りがあったと発表をしながら、

  • 正しい投票数を発表せず

に「順位は変わらなかった」と発表して、知らず存ぜぬをやった、ことにあるわけだ。
なぜ、これがダメなのか?
それは、なぜ今回、たみーがここまで、一人孤独にがんばったのかに関係している。
ようするに、多くの視聴者に「参加料=クーポン券」という形で、

  • お金を使わせた

ことが大きかったわけである!
お金が介在したことで、視聴者が「当事者」となってしまった。よって、適当にごまかせなくなってしまったわけである。
このイベントがオーディションであることから分かるように、たみーは、そこまで人気のある VTuber じゃない。これから人気を獲得したいから、オーディションにでるのだから。また、彼女自身も自分で分かっているわけで、Youtubeでそこまで再生回数が伸びないことから、ニコニコのニッチなファンをターゲットにして活動してきた。
(また、彼女はそもそも、エロゲーの声優なわけで、そういったニッチなファンの応援は大きかった、と言えなくもない。もしかしたら、それをニコニコは嫌がったのかもしれない。しかし、大会の形式がそういった人も排除していない限り、公然と差別はできないわけだ。)
重要なポイントは、彼女のファンが、グループチャットで、投票の誤りを「発見」しただけでなく、

  • 非常に多くの時間と労力を注いで

投票数を集計し直して、エビデンスをもって運営と交渉したことだろう。
ようするに、「集合知」なわけである。運営といっても、たかだか、数人である。こいつらが行える労力には限界がある。他方、ファンたちは無償で、ここまでのことをやってくれる。時間はかかったが、彼女とファンの勝利となったことを、私たちも真摯に受け止めなければならないわけだ...。