日本サッカーの世界での評価

前回のW杯での、森保サッカーは結局、総括されたんだろうか? まあ、こうやって結果としては、続投になったわけで、まだ、継続しているということでは、「終わっていない」という意味で、総括をやらない、といった態度が見られるのかもしれないわけだが、なにかそれは変なんじゃないか、と思うわけだ。
よく、大会が始まるまでは、森保には「戦術がない」と言われていた。そしてそれを、戦術三苫とか、戦術伊東とか、揶揄して言っていたわけだが、そのことってようするに、

  • 前線の、三苫、伊東、浅野、前田

って、言わずとしれた、

  • 足が早い

選手なわけね。つまり、森保の戦術って、戦術じゃなくて、

  • 5-4ブロック

と、上記の「快速の前線」だけで勝ったわけ。実際、この4人は、そもそも、日本国内を見ても、まれにみるくらい、足が早い。つまり、この二つで勝った。
森保がやったのは、

  • フットサル

だった、と言っていいと思う。彼は、フットサル戦術を事前によく研究した。このフットサルは、試合時間の間で、ある時間帯には、

  • 強烈なプレス

をかけて、ゴールにたたみかける。これを、迫力をもってやる。それを何回か繰り返す。日本もそうだった。上記の四人の韋駄天が、相手が最終ラインで回していると、猛烈にプレッシャーをかけていって、相手のパスの選択肢を奪って、次々と次のパス相手にプレッシャーをかけて、どんどん、選択肢をなくしていって、最後には、

  • (半分、ファールすれすれの)トラブル的な接触

によって、ルーズボール状態を生み出して、そこのフィフティフィフティな状態を、さらなる加速で有利に立って、ゴールにしてしまう。
まあ、これが今の日本の「利点」なんだよね。

モラス雅輝:世界で勝つ、国際レベルでも勝てる、日本にあったサッカーを突き詰めたときには、違うんじゃないかなと考える。だから、いつも言われる、勤勉性とか、組織力というのを考えたときに、それって、相手にプレスをかけるときに、一番発揮できるんじゃないの、って。
ちなみに、先週、アンダー22の試合を見てきたときに、ぼくが座っている後に、プレミアリーグとか、ドイツのブンデスリーガとか、いろんなスカウトが話していて、悲しいかな、ほぼ、イングランドの人たちが、日本の選手を見にきたわけじゃないとか言ってて。ただ、彼らも言っていたのは、日本と対戦するというのは、やっぱり、ヨーロッパのチームにとっては、大変だよね、って言ってたの。それはなぜかというと、運動量が落ちない、90分プレスをかけることができる、ボールを奪えないかもしれないけど何度も何度もボールを奪いにプレスをかけ続けることにかんして、それを苦と思わない。そういう、ドイツの選手がボールをもったら、すぐに日本の選手がやってくる、プレッシャーがかかる。選択肢が奪われる。そういう情況に選手が代表も90分間置かれていたんで、そういうのを見ていて、正直、ぼく以外のスタッフの人たち、スカウトの人たちがみんなと話していても、日本の選手ってボール扱いすごいうまいよねとか、技術力高いよねって話は、全然でてこない。
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森保のサッカーは、日本の

  • フィジカル的な優位性

を最大限に生かそう、という「戦術」なわけ。そしてその場合、日本の優位性とは、日本国内でも数えるほどしかいない、

  • 韋駄天

を前線で使って、後は「5-4ブロック」で、完全な隙間を作らないで試合をクローズさせたわけだ。まあ、日本が「勝つ確率」を高くすることを考えるなら、ある意味で、

  • 必然的な選択をした

と言ってもいいくらいのレベルだと思うけれども、このことを自覚している人があまりに少ない、ということなのだろう...。