君たちはどう生きるか

とりあえず、昨日は近場の映画館がどこもいっぱいだったので、昨日のうちに、今日の午前の席を買って見てきた。
もう、いろいろな感想があがっているんだろうが、(ストーリーそのものがなんだったのかを語ることに意味がないくらいには、わけわからない感じではあるが)まあまあ、なにを描きたいのかは伝わってくる作品だったんじゃないか。
主人公の少年は、WW2開始してすぐの時代。彼の母親がいた病院が火事になる場面から始まる。その火事によって母親を失い、彼と父親は田舎に疎開する。そこで、彼は父親の「新しい」母親の、彼の母親の妹の夏子と出会う。そして、夏子は子どもをみごもっていた。
作品はそこから、ファンタジー色が強くなる。いや、「心理学」的と言った方がいいだろうか。ようするに、主人公の少年は、

  • ショック

を受けている。母親が亡くなったこと、急に新しい母親が現れながら、それが母親の妹であること。この「混乱」の中で、さまざまな「冒険」を経て、そのファンタジーの世界から、現実の世界に戻った

  • リアルでの生きる道

をまるで見つけたかのように、自信をもって進むところで作品は終わる。
作品の舞台設定はどこか、アニメ「かがみの孤城」に似ている。そして今もこだわっているのが、宮崎駿の「母親」の問題なんだろうな、というのが伺える。ここまで徹底して、マザコン・アニメを作り続けた人は他にいないんじゃないか。こんな年齢になっても、彼にとって、母親は永遠の課題なのだろう...。