なぜ安倍元総理は殺されたのか?

先週の videonews.com で、湯之上隆という技術経営コンサルタントという、半導体に詳しい方が、この分野での日本の現状について説明してくれている。
これを聞いていると、

  • そもそも、日本は半導体の製造をやってきたという「文化」がない

わけだ。確かに、歴史の一時期、ホストコンピュータ向けの半導体を製造した時期はあったかもしれないが、ホストコンピュータなんて、ほとんど淘汰され、無くなっていった中で、歴史として見れば、そもそも日本に、半導体を製造していた、なんていう「歴史」はなかったと言った方が正しい。
なぜかというと、

  • 半導体を作るには、大量の技術者が必要だし、彼らに大量の給料を払わなければならないが、日本は少子化であり、しかも、日本の教育として子どもが半導体技術者に「なりたい」と思うようになるようなことをまったくやっていない
  • 半導体を作るには、非常に安い「電気」を「大量」に使う必要があるのに、日本の電気は、原発利権にしがみつく東電によって支配されて、ありえないくらいに高い

この二つによって、そもそも日本で、半導体産業は育たないわけだ。
しかし、である。
これは悲しいことだろうか? 確かに、半導体はあらゆる産業にとって必須のアイテムと近年はなっており、これを「確保」できたかどうかが、製品を製造できるかに直結する問題となっている。
しかし、反対に言ってしまえば「よそから買えばいい」とも言えるわけだ。
いや、そうは言ってもその確保が難しいんだから、やるしかないんだと言うかもしれないが、それはそもそも話が逆なのだ。
もともと、日本には半導体製造の「文化」がない。ないのに、そこをあえて作ろうというのは、

  • そういうモチベーションをもって「育った」子どもたち

が「存在」して始めて言えるわけだ。
なぜこんなことを言っているのかというと、始めから、話がおかしいからだ。もしも半導体製造が、そんなにも「魅力的」なら、だれだってやっているだろう。やっていないということは、そのビジネスモデルには「リスク」があるからだ。つまり、韓国や台湾は、その「リスク」を引き受けても、それをやることに意味がある、と考えるからやっているのだ。
そもそも、世界の製造業は、アメリカや日本やヨーロッパがWW2以降、先行していた。その体制に対して、韓国や中国が

  • 遅れて

その市場に入ってきた。そうした場合、彼らが競争の激しい市場で存在感を発揮するためにやれたことは、

  • これといって「技術」をもっていなくても、安い労働力さえあえれば市場参加ができる「最終工程の組立工場」だった。アイフォンなどの、さまざまな商品を部品を組み立てて、最終商品にする段階では、家庭用パソコンを自作で組み立てたことがある人には分かるように、基本的に誰でもできる。つまり、そういった「市場」は比較的に安い労働力さえ国内にあれば、市場参入がやりやすかった。

しかし、そうやって参入がしやすいということは、多くの競争相手がいるということを意味して、マネタイズが難しいとも言える。つまり、多くの日本企業は円高もあって、そういった分野を次第にやりたがらなくなった。
じゃあ、日本の企業はなにをやっているかというと、あまり目立たないが

  • 高付加価値のある部品の製造

だった。つまり、こういった分野は、品質のいいものを作れるかどうかで、完全に市場を独占する。しかも、特許によって守られているから、簡単に新興企業が真似できない。つまり、早くから、アメリカやヨーロッパと競争して市場に参加した日本企業は、昔から、この分野で戦ってきた企業が多いから、そうやって市場の競争に勝ってきた企業が多く残っている。
上記の動画では、アイフォンの「部品」ごとの、企業の割合で、多くの日本企業が

  • ほぼ独占

と言っていいような市場寡占を実現している。
つまり、日本は「役割分担」によって、ある意味で、アイフォンの「ほとんど全て」の部品を「独占」しているわけだ。
だとするなら、だ。たった、「半導体」を日本で製造できていない、という事実だけで、悲観的になる必要はなく、これを「役割分担」と考えればいい、とも考えられる、というわけだ。
ところが、である。
ある一点において、日本は「危険な国」と考えられている。それは、日本が

  • 2019年

に行った、ある「行為」によって、日本は世界中で決定的に信頼を失ったのだ...。

湯之上:海外から見て、日本って怖い国なんですよ。2019年7月1日になにがあったか覚えていますかね。2019年6月末に、G20大阪サミットが開かれている。そのとき、今、お亡くなりになっている安倍元総理が議長国の首長として演説しているんです。その演説内容は誰でも見れるようになっている。正確な文言は忘れてしまいましたけど、世界はウィンウィンになる。グローバルに手をとりあって、みんなで繁栄しようぜ、みたいなことをスピーチするわけですよ。その翌日。2019年7月1日。韓国への半導体材料の輸出規制。これは、韓国はパニックになりました。特にフ化水素というのは、これがないと、半導体って1チップも作れない。工場の在庫は1、2ヶ月しかない。それで、なんでこんなことをやったのかというのは、安倍さんが亡くなった後の安倍語録というのに、あれは報復だったと書いてある。ようするに、慰安婦問題で不可逆的に解決したと思ったのに裁判所で資産差し押さえして金払えとか、そういう判決がでたりした、と。報復のためにやったんだ、と。日本って、怒らせると、ああいうことをやるんだと。実際、2019年7月1日に韓国への半導体部品の輸出規制が行われた後、台湾とかアメリカとかの関係者に、「まさかだけど、おれたちの国にやらないよね」って言われましたよ。日本って、そういう目で日本を見るんですよ。日本には強い装置や材料がある。それ止められたら、ひあがってしまう。
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今、安倍元首相の殺害容疑者として、山上が逮捕されているが「なぜか」裁判が始まらないw これについて、一人、孫崎享さんが、山上は犯人ではないと主張して戦っている。それは、安倍さんが倒れたときに実際に治療を行った医師が会見で、銃弾跡が首の前しかなかった、と言ったからだ。山上の位置から、安倍元首相の首の前に銃弾をあてることはできない。そもそも、山上がもっていた、手作り散弾銃のような「おもちゃ」っぽいもので、本当に安倍元首相に当てられたのかは、よく分からないところがある。そして、こういった「ケース」としては、アメリカでのケネディ暗殺など、似た「範例」がないこともない。
ここでは、山上が犯人なのかどうかまでを私が推論することはしないが、考えてみると、安倍首相は

  • 自分がなにをやっているのか分かっていない

人だったんじゃないのか、といった印象を受けるわけである。つまり、あまりにも無自覚に、絶対に超えてはならない一線を、それが

  • さかしらな「小知恵」

で思い付いた「ナイス・アイディア」のように、喜び勇んで飛び付いて、それを、大好きなオモチャを与えられた子どものように自慢げに見せびらかすわけだけど、とんでもない一線を超えてしまっている、ということに気付かない「頭の悪さ」を見せることが多かったように思われる。
今の世界で、

は決定的に世界を決定する。その「禁忌」に、馬鹿馬鹿しい「従軍慰安婦」とかなんとかいうテーマで、簡単にこの

  • やってはいけない

ことをやってしまう安倍首相。
あのさ。
この人、「あまりにも危険」すぎないか? これ、話の流れから、韓国や台湾の半導体関係者が安倍を殺したと思った人もいるかもしれないけど、いや、可能性はあるけど、だったら、

  • 日本の(上記の半導体関連の部品や材料を製造している)半導体関係者

だって、あまりにも安倍が「危険」だっていうことを思ったって、少しも不思議じゃないだろ。分かる? 安倍って、こんな奴だったんだよ...。