テレビアニメ「BanG Dream! Ave Mujica」

そうか。アベマでの第13話の放送の終了と同時に、YouTubeでPVが公開されたんだね。
ということで、まあ、「続編」が「鋭意製作中」だそうです。
まあ、だいたい多くの人が予想していた内容だったんじゃないかな、第13話は。
この第13話で、基本的には今までの、全てのフラグが回収されたと言っていいと思う。
一方で、MyGOについては、今までの「振り返り」みたいなことが描かれて、他方で、Ave Mujicaの結成というか、

  • ライブ

をやる、ということですよね。
豊川祥子(とがわさきこ)については、予想通りと言っていいと思う。第13話の最初はコールセンターでバイトをしているのかな。まあ、あんな「富裕階層」の生活をしていた彼女がなんでそんな下層階級の下々のものがやる仕事をやってんの、という感じだよね。
次に、若葉睦(わかばむつみ)をさきちゃんがAve Mujicaのメンバーになるのを説得する場面だけど、ここでは、二つ返事でOKと言っている。その理由を「さきが壊れそうだから」と。それに対して、さきちゃんは「いい身分ですね」と言うわけだけど、あーって納得のやりとりだったわけだ。つまり、なぜむっちゃんがCRYICを「一度も楽しいと思ったことはなかった」と言ったのかは、なんとなく、さきちゃんの家庭環境がずっと厳しい状態だった、ということを知ってたってことなんじゃないかな。だから、それを知っていて、無邪気に笑っていられなかった、と。対して、さきちゃんは、ともりとバンドをやりながら、他方で、家庭の問題もギリギリまで、希望を捨てないでいれば、なんとかなると思いながら、平行してやっていた、という感じなんじゃないかな。だから、それが限界を超えたことを知ったときに、自分からバンドを辞めるとメンバーに言うことになった、と。
そして、燈が、ノートに書いた詞をもって、音楽室のさきちゃんのところに行って、なんとかそれを読んでもらおうと差し出すんだけど、さきちゃんはそれには目もくれずに、「お幸せに」とだけ言って、その場を立ち去る。
燈はCRYCHICのときから変わっていない。新しいMyGOというバンドをやっても、さきちゃんへの想いは以前のままなんだよね。対して、さきちゃんは、彼女自身が「変わった」というより、

  • 彼女をとりまく家庭環境が「変わった」

ということなのでしょう。そのことが、彼女の全てのライフライクルを変えることを強いた。あのような「天井人」のような、富裕階級、上級国民だった家庭から、一気に

  • 没落

したことは、必然的に子供に多くの負担を強いることになる。
さきちゃんは、燈への気持ちが変わったんじゃない。自分の環境の変化に、いやおうなく、自分を「違う場所」に移ることの「運命」を受け入れている、といった感じなんだと思う。
(そしてその「未練」を断ち切るきっかけとなったのが、MyGOが春日影をやって、その会場から、さきちゃんが泣きながら逃げ出す、あの瞬間だったんでしょうね。)
しかし、それを燈は知らない。まあ、なんというか、さきちゃんにとって、燈への悪い感情はないんだよね。だから、ずっと時間がかかるかもしれないけど、いつか、二人の

  • 和解

が描かれることになるんだと思う。
さて。Ave Mujica のライブ場面だが、その前振りでの、Ave Mujica 彼女たちとは何者なのかを説明する場面が興味深かった。つまり、彼女たちは、

  • 人間に捨てられた人形

に自分たちをもして、ふるまっていた。そんな自分たちがなぜ、今、まるで人間のように会話をしたり振る舞っているのかは、「今宵の月の力」によって、だと。
そして、最後の場面ですよね。さきちゃんが自宅に帰る場面だけど、そこは以前のような豪邸ではもはやない。借家のような、アパートのような一室で、父親が飲みちらかいたと思われる、お酒の空き缶、空瓶がちらかっている部屋の入口で立ちつくす姿で、この作品は終わっている。まあ、ここまで描けば、いい加減、お前らも情況が分かるよな、っていう「一切の誤解を許さない」、どんなに鈍感な人にも絶対に誤解をさせないくらいに、これでもかといった「フラグ回収」ということなんでしょう...。