ニジガク二期について

今週の土日は、アニメ「ニジガク」二期を見直している。というのは、オンタイムで見ていたときは、個人的にそこまで、このアニメに興味がなかったこともあって、あまり真剣に見ていなかったからだ。
この理由としては、おそらくスクスタがあったと思っている。当時、ニジガクはスクスタでメインストーリーが展開されていると思っていた。それと同時に、例の20章事件があった。
対してこのアニメ2期は、そのスクスタで登場した嵐珠やミア・テイラーや栞子はそのまま登場するが、ストーリーがまったく変わっている。全体に、よく構成がねられていて、スクスタのような「(悪い)炎上」が起きにくい範囲にまとまってはいる。しかし、他方において、これは「内輪向け」なんじゃないか、といった意見もあった。
しかし、こうやって振り返ってみると、そもそもスクスタはスマホゲーの「寿命」と共に、今はなくなってしまった。つまり、あれだけの「資産」が今は振り返ることすらできなくなった。
スクスタは、3DCGのMVや衣装などのアクセサリーが充実していた。
また、スクスタは名前のとおり、全ラブライブシリーズの登場人物が同じ世界線で、普通に共生しているメインストーリーだったわけだが、正直これは理解できなかった(当然だが、それ以降に登場したラブライブシリーズのキャラは登場しない)。私がまったくやる気がおきなかった理由でもある。
ただ、そういった今のタイミングから解釈して説明するものでは、ニジガクはうまく理解できないんじゃないか、といった印象がある。そもそも、ニジガクとはどういったプロジェクトだったのかについては、以下の動画がうまくまとまっている。

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最初は初代スクフェスの「モブライブ」から始まって、プロジェクト発表から、9人の声優陣の発表があって、本来なら、

  • スクフェスの「後継」として始まるはずだったスクスタ

がそのタイミングで始まるはずだった。しかし、スクスタのリリースは「一年遅れ」た。それも関係してか、そもそもCDが発売されなかった。じゃあ、発表された声優たちはその間、なにをやっていたのかって、ほとんど、ラジオ番組くらいしかやっていない。つまり、こういった時間が長かった、というのが特徴だ。
そしてよく言われているように、ニジガクのアニメ化の企画は、そもそもなかった。まあ、彼女たちの地道な活動が人気を集めていって、アニメ化にまでこぎつけた、と言っていいのだろう。
しかし、そのアニメ化とともに、スクスタのサービス終了となった。もともと、スクフェスの後継として企画されていたはずだったのに、スクフェスもスクスタもサービス終了となって、今はスクフェス2という、初代スクフェスリズムゲーム部分だけを、最低限「保存」したようなものだけが残っているわけだが、いかに、こういったアプリ開発

  • 将来をみすえた「プラットフォーム」

として設計できるかが難しい、ということを意味しているんじゃないか。どうしても、賞味期限の短い「資産」としてしか残せない。今後、業界全体で考えるべき課題なのだろう。
そして、このアニメ「ニジガク2期」についてだが、以下の動画の方が、この作品の「ネタ元」をいろいろとまとめてくれている。

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たしかに振り返ってみると、初代スクフェススクフェス2の違いは、「モブライブ」が後者にはいないことだよね(代わりに、ミュージカルや蓮ノ空の曲のリズムゲームも用意されている)。
そして、初代スクフェスにはそのモブライブたちのショートストーリーも用意されていた。おそらく、上記の「一年」の空白の間には、そんな話もやっていたんじゃないか。
いろいろな解釈があるけど、ニジガクの本質はそういったところにあったんじゃないか。とくにやることもない声優たちが、ラジオ番組でずっと、世間話をやっている。いや。それが、

  • 女子高生

だよw そして、そういうのをまったり聞いてるのが楽しいんじゃないか。そして、そういった過去にあった「ネタ」が、実際のアニメ2期では、さまざまに「小ネタ」として使われている。
ラブライブシリーズというのは特殊なコンテンツであり続けてきたわけだけど、一つ言えることは、ここで言う

  • ファン

というのは、いわゆるアニメオタクのような、(例えばSFオタクのような)アニメを「物語作品」として「批評」する人たちじゃなかったわけ。あくまで、

  • 女子高生が「アイドル」をやっている(という設定)

をまるで、実際の女子高生アイドルであるかのように「応援」する、という特徴があった。だから、彼らのモチベーションは完全に、3次元のアイドルのファンと一緒だった。だから、メインは

  • ライブに行く

ことだった。そうした場合、彼らが常に思っていたことは

  • 声優への感謝

なんだよね。つまり、「やってくれたこと自体が、ありがたい」なの。彼女たちは本来は声優なのだから(しかも女子高生ですらないw 大人だ)、こういった音楽活動は「別業種」。まあ、音楽活動を個人的にやっている声優もいたけど、そういう場合だとしても、アイドルとしてのパフォーマンスをやってくれるかどうかは別問題。
そう考えると、なぜ楠木ともりの引退があのように円満だったのかは、もともとのファンの態度が関係している。一言で言えば、「今まで、ありがとう」なわけだ。
ニジガク不遇の時代の、なんにも新しいことが決まっていない時期にも、ラジオ番組にでて、長い時間、まったり、どうでもいいことを話してくれて、ずっとファンを楽しませてくれた。そういった一つ一つに感謝している...。

追記:
どうでもいいが、今回のスクフェス2のハーフアニバイベントは、称号は栞子狙いでやってた。結果として10位だったが、そこまで人口は多くなかった。全体のイベントを走っている人口も多くないのかも(この声優さん、D4DJのピキピキの由香なのか。そう思って聞くと、まったく一緒だw)。
「推し」ということでいうと、優木せつ菜の声優が代わって、今まで通りに彼女を「推す」というのは違うと思ったんだよね。そう考えて、アニメ2期をみていると、なんとなく、せつ菜の「後継者」が栞子のようにも見えてくる。
あと、スクフェス2でいうと栞子の誕生日勧誘の覚醒後のイラストが、とてもいい出来だと思ったのも少しモチベに関係している。スクフェス2は、壁紙やセンターなど、自分の「推し」で統一できるのが特徴で、まるで「推し」キャラ「の」アプリのように使えるところが、おそらくは、ユーザの「やる気」に関係しているのだろう。