全国大会の2日前

少しこれまでの考察を補強させてほしい。
ガルクラもユーフォ3も、脚本は花田先生だった。しかし、私のような人間からすると、花田先生といえば、ラブライブスーパスター第2期の脚本の花田先生なのだ。つまり、非常に評判の悪い脚本といった印象がある。
しかし、である。世間的には、このラブライブスーパスター第2期での失敗は、「事情は分かる」といった形で、どちらかというと、花田先生に

  • 同情

する意見が多い。つまり、ラブライブシリーズは、そもそも、さまざまな

  • 制約

が最初から存在する中で、脚本を書かされているんだから「かわいそう」というわけだ。確かに、そもそも、ラブライブは、無印版の頃から、脚本の細かなところでの「矛盾」が多く目立っていた。そういったものも含めて、ファンは温かく見ていた印象がある。立ち上がり時の、勢いを強調するには、多少の脚本の不備は「たいしたことじゃない」と。しかし、シリーズを重ねていくにつれて、

  • 物には限度がある
  • 許容範囲っていうものがあってなー

といった形で、さすがに、堪忍袋の緒が切れた。まあ、それだからこそ、本当にラブライブスーパースターの第3期は、この秋に放送されるのかが疑われているわけだろう(なんと、今に至っても、以前に広報された「予定」から、アップデートされていないw)。
例えば、ガルクラを見てもらいたい。ガルクラの主人公のバンドは

  • 5人

だ。しかし、5人といえば、誰もが最初に思い浮かぶのは、ラブライブスーパースター第1期のリエラのメンバーの数なのだ。ここから推測されるのは、2期で9人になったのは、別に、花田先生の脚本主導じゃない、ということなのだ。これは、最初から事務所が

  • ごり押し

している。頼むから、うちの事務所の若手を加えてくれって、猛烈なプッシュを受けて、断れなくて、この人数になっている。なあ。これで、どうやって花田先生に「やる気」を起こさせられるのだw
それに対して、ガルクラは完全に、花田先生の自由に作っていいる。あまりに自由すぎて、「中指」まで立てさせちゃって、続編が、なかなか企画が通りにくい事態にすらなっているかもしれないがw、とにかく、 それくらいに自由に、花田先生は作っている。
ユーフォ3最終回を見て、

  • あまりにも

と思った場面が一つだけある。それは、全国大会の2日前だったか。山に行って、公美子と麗奈が演奏する場面だけど、原作では当然のように、全国大会でふくことになるソリのところを山の上で演奏する。その上で、この演奏から、もうすぐ、

  • 二人は別の道を行く

ことになるから、「これまで」のように、たくさんの時間を一緒に演奏することはなくなるんだ、ということを、しみじみと実感して、公美子が泣く場面が描かれる。それに対して、麗奈は「本番はまだ先」といったようなニュアンスの言葉で返すのだが。
私たちは、この場面も「原作改変」で、全国大会のオーディションの後にもってこられたんだろうなと思っていた。
ところが、である。
この2日前の、公美子と麗奈の山での演奏が、ユーフォ3最終回でも「描かれた」わけである。
そこで、「あれ?」っと思ってしまったわけだ。
もしも、この演奏が行われたのだとしたら、ここで、どういったやりとりが行われていたのだろうと。当り前だが、公美子は全国大会でソリを吹かない。だから、公美子と麗奈が、ここでソリのパートを吹いたような原作と同じだったという必然はない。
ん?
と思うわけである。しかし、アニメ版では、「なにも」描かれない。というか、セリフがない。なんかを二人が吹いている映像だけが、流れて、一切のそれの説明がない。
うーん。
ここ、さ。公美子がもうこれから、麗奈と今までのように一緒にはいられないんだということを自覚して、さめざめと泣く、最高に、一番に心を打たれる場面なんだよね。ここで、原作の公美子は始めて、さめざめと泣くと言ってもいい。こここそ、本気の京アニのアニメが見たかったんだよなorz
これだけを見ても、本当に原作を変える必要ってあったのかな、って気分になるんだよね...。