2008-05-07から1日間の記事一覧

神野志隆光『古事記と日本書紀』

いやあ、おもしろかった。古事記、日本書紀、について考える場合の、決定版くらいの内容じゃないですかね。さすが、新書だ。著者の集大成と言ってもいいような内容じゃないですかね。 本居宣長『古事記伝』の古事記解釈が、かなり、牽強付会であることが書か…

平泉澄「眞木和泉守 楠子論講義」

前にも少し書いたんですけど、改めて、まとめておきます。 ここで、平泉は、楠木正成を、礼賛する。もちろん、彼が死んだって趨勢になんの影響も与えないし、後醍醐帝の南朝はジリ貧で、完全な死に体、無駄死そのもの。 しかし、逆なんですね。こうやって、…

今村仁司『儀礼のオントロギー』

今村仁司の本である。さまざまに、儀礼について考察している。 ようするに、礼という行為は、人間がこの世界に存在する限り、絶対に存在する、と言いたいようだ。 しかし、犬などの集団でも、リーダーへの恭順のポーズをとりますよね。権力者にぬかづくこと…

保阪正康『「靖国」という悩み』

鎮霊社について、ちょっと、まったく無知だったので、読んだときは、びっくりしましたね。 秦氏は「(筑波は)帰国直後に鎮霊社の建立を言い出した。不特定多数の祭神を祀る慣例は神道にはないので異論も出たが、宮司の強い意向で実現したという」と書いてい…