最近まで、BS NHKで、大河ドラマをやってたが、その原作。
まず、山本勘助の存在が疑われている。江戸時代の文献には、あるようだが、おそらく、存在したとしても、あれほど、策士として、重用されたことのない、普通の足軽だっただろう、と言われている。しかし、そういった面については、このドラマのどこかで触れました?いろいろ言われているけど、公共放送のNHKが、こういった嘘歴史を、たれ流すことはどうなのか、というのはあるのでしょう。
あと、上杉謙信の強さ。小島毅だったかが、当時の裏日本の強大な勢力の存在について書いていましたけど。
まあ、そういった点を分かった上で、原作を読むとなんといっても印象づけられるのは、勘助の由布姫へのある種、狂気じみた恋情ですね。もともと勘助が由布姫にこれほど入れこむ理由なんかないでしょう。たしかに、諏訪っていうのは、日本の歴史でも、奇妙な場所ではあるけど、だとしても、勘助と関係ないでしょう。
だから、原作としては、勘助のこの由布姫への、わけのわからない感情、これしか興味ないんですね。だから、ドラマとしても、とにかくここだけをフォーカスして、もっと勘助の由布姫への態度を狂って壊れたみたいにやったら、おもしろかったんでしょうが、NHKがそこまで壊れてするわけがないので、こんなものでしょう。あんなにセットでお金かかってるわけですしね。総花ですね。
- 作者: 井上靖
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/16
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