2007-12-19から1日間の記事一覧

若井敏明『平泉澄』

平泉澄というのは、伝説的な人である。丸山眞男も、網野善彦も、ある部分、彼を「仮想敵」として仕事をしていたのでしょう。彼は若いとき、自らを「国家主義者」と定義した。 その時の模様を報告した哲学科の野口広信によれば、その場で平泉は「余は国家主義…

青木雄二『ナニワ金融道』

このマンガで、連帯保証人の考えなどを学んだ。多くの借金をしている人が、夜中に蒲団の中で、天井を見ながら、楽観的にリスクを考えようとしているところなどは、リアルに感じた。ナニワ金融道(1) (講談社漫画文庫)作者: 青木雄二出版社/メーカー: 講談社発…

柄谷行人「伊藤仁斎論」

この論文は、「探求」、の問題関心に近い。彼は、最初は徂徠や宣長をこの後論じるつもりだったが、やめた、とある。 私は仁斎について、「江戸思想史」というパースペクティブのなかで整理された知識しかもっていなかった。そこでは、否定的であれ、肯定的で…

『日本の名著・伊藤仁斎』

伊藤仁斎の全貌を知ることは、現状、素人には難しいですね。一応、この本には「論語古義」と、「童子問 上」の現代語訳があり、入門にはいい。全集もないみたいですし、なんとかしてくれないでしょうかね。 程子はいう、「『論語』を読みおわってまったく平…