2008-03-20から1日間の記事一覧

砂田利一『バナッハ・タルスキーのパラドックス』

バナッハ・タルスキのパラドックスについて、どれくらいの人が知っているのだろうか。 「スイカと地球は、それぞれ、有限個に分割して、平行移動・回転で、それぞれを移動すると、組み合わさって、互いに移り合ってしまう」。 恐らく、多くの人にとってこれ…

仲正昌樹『デリダの遺言』

私はどうしてもこの、竹田青嗣の書いているものが、おもしろくないのだが(初期の頃の、韓国文学について書いているのはまだいいのだが)、その辺りのことについて、書いてある本があった。 「共通項がある」という「竹田さん」の言い切りには、どうしても無…

柄谷行人「<差別>と文学」

差別をめぐっての対談。ポール・ド・マンの名前があるが、自分というのは、自分のカテゴリーに制約されてしか、物事を、みれない。どうしても、気づかない穴ができてしまう。 たとえば、革命運動そのものが実は女性差別的であるとか、逆に、ある種のフェミニ…

坂口安吾「日本文化私観」

有名な、坂口安吾のエッセイ。このエッセイの中で、安吾は、美をまったく違ったものとして定義するわけです。 そうして、小菅刑務所とドライアイスの工場と軍艦と、この3つのものを一にして、その美しさの正体を思いだしていたのであった。 この3つのもの…