2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

青木高夫『ずるい!?』

ホンダの社員として、著作活動を続ける掲題の著者による。ルール論。 なかなか、時事問題にからんでいて、多くのことを考えさせられる。 日本は戦後、サンフランシスコ平和条約の受諾によって、戦後レジームへの仲間入りが「許された」。戦後の、枠組みに「…

成田良悟『バッカーノ!』

ミハイル・バフチンは、ドストエフスキーの一連の小説群が、ある意味、奇妙な構成となっていることに注目する。 ドストエフスキーの関する厖大な文献を読んでいると、そこで問題にされているのは長編小説や短編小説を書いた一人の作家=芸術家のことではなく…

お盆

アニメ「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の第6話において、孤児のミシオ、7歳は、市場が出るたびに、ある箱を探しに出かける。それは、亡くなった、母親が大事にしていたものであった。父親を早くに戦争で亡くし、母親はある村の疫病で亡くなる。そのとき、家財と一…

伊東光晴「経済政策に普遍の目を」

時事問題というのは、まるで、劇場のように、祭りが始まり、盛り上がったかと思ったら、いつのまにか、忘れ去られて、だれも思い出さなくなる。 しかし、こと、政治に関わることは、そういうわけにはいかない。もちろん、それで、一山当ててやろうと思ってい…

吉村仁『強い者は生き残れない』

進化論というのは、ダーウィンが提唱してから、多くの補説を得て、今に至っている。と言いますか、ダーウィンの主張がベースだという言い方の方が正しいのであろう。その後、多くの補説が生まれているのは、より具体的な実情に、細かい説明を与えている、と…

「マジすか学園」

テレビ業界で、長く、ヒットメーカーとして活躍してきた、秋元康が、こんなドラマを原作している。 馬路須加女学園に、転校してきた女子高生、前田敦子は、一緒の日に転校してきた、鬼塚だるまが、クラスの連中に、からまれていたところを、相手を一瞬で「の…

ロバート・スキデルスキー『なにがケインズを復活させたのか?』

リーマン・ブラザーズの破綻に始まった、世界金融の大収縮は、結局のところ、世界中の国々によって、非常に早い速度で、次々と財政出動を行われる形になったようだ。 アメリカでは、保険会社は、国民の老後の年金にあまりに影響が大きいため、潰せない、とい…

室井秀太郎『不思議な経済大国 中国』

とうとう、中国が、世界一の経済大国になったようだ。 経済規模(GDP)世界第2位、二酸化炭素排出量世界一、などなど。 90年代に国有企業改革の本格化、2001年にWTOに加盟。それから、今まで、あっという間だったのではないか。 ところが、国民…

さだやす圭『ああ播磨灘』

朝青龍の引退は、前代未聞の事態であろう。昔、双羽黒という横綱が引退して、プロレスラーになったケースがあったが、それ以上に衝撃的であろう。 なぜ、彼が引退にまで至ることになったのかは知らないし、興味もない。しかし、そういったことを度外視しても…

動画というなまもの

私は、2ch のコメントをまず見ないし、さらに、コメントするなんて、やらないんですが、たまに、見るくらいはする。世の中の見聞を広めるくらいの、軽い気持ちで。 そうすると、やはり、この、マスコミュニケーション、というのは、なんなのか、というのは思…

商慣行

これだけ、グローバル化が言われていながら、そもそも、その国々で、明らかに違っている慣習、というのは、多くある。そうすると、多くの人が、素朴に思うことは、「そんなに簡単に、グローバル化などと言えるのだろうか」、であろう。そんなに簡単に、世界…