2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

そだねーJAPAN

今期のアニメ「宇宙よりも遠い場所」のOP曲は次の歌詞から始まる。 教室でノート広げて 真っ白なページ みつめて 鉛筆で殴り書き 「変えたいな、私を」 (saya「The Girls Are Alright!」) ここで、「教室」「ノート」「鉛筆」といった言葉は、ある意味に…

「賊軍の日本史」についてのコメント

まあ、どうでもいい話なんだけれど、ツイッターであるツイートを見かけたので少しコメント: バーデン=バーデンの密約ってのは誰が何を決めたんでしたかね(呆れ)。 >(4)教訓 北朝鮮は戦前日本と類似 tokyo-np.co.jp/article/nation... @takehiroohya 2…

数学基礎論とコンピュータ

アラン・ソーカルの「知の欺瞞」における、ゲーデルの不完全性定理の、こういった現代思想系の思想家による「乱用」に対する批判を、まさに、日本の文脈として、柄谷行人に敷衍しようとするときに、私が一定の留保条件をつけたいと思うのは、別に柄谷の言っ…

ラカンは本質的なのか?

正直、ラカンはまともに読んでもいないし、私がそれについてどうこう言いたい気持ちもないわけだが、しかし、他方において、いわゆる 現代思想 界隈では、ラカンを理解せずんば思想にあらず、といったような、まさに「秘教」的な 文化 のような「やりとり」…

自民党の「スリーパーセル」

ここのところ、三浦なにがしとかいう奴が、テレビで大阪は、北朝鮮の「スリーパーセル」によって、 危険 だ、みたいなことを言ったそうだがw 以下の記事では、元CIAとかいう人によって、私たちは そこまで心配する必要はない ということが書かれている。…

木村草太さんの「憲法第9条」問題への応答

以前、憲法学者の木村草太さんによる憲法第9条論に対する、篠田英朗や東浩紀による なんくせ について、このブログでも言及したが(映画「否定と肯定」から考えるいろいろなこと - martingale & Brownian motion)、まあ、その本人から、ある意味での 応答 …

十字静『図書迷宮』

最近のアニメなどの、サブカル作品を見ていると、ある「特徴」があることに気付く。それは、基本的に主人公の男の子の性格が 不分明 な場合が多い、ということなのだ。それは、例えば、今期のアニメで言えば、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」のヒロであ…

東浩紀の「弁証法」

少し、しつこいような気もするが、もう一度、東浩紀の『存在論的、郵便的』と、柄谷の関係について整理しておこうと思う。 少し前の回で、私は『存在論的、郵便的』を以下のように整理した: (デリダ的)転回:前期ゲーデル的脱構築 → 後期デリダ的脱構築 …

プレスバーガー算術は本質的なのか?

ゲーデルの不完全性定理にあらわれる「ある程度の初等算術が実行できる」という表現を、ひとまず、PA算術と考えれば、この1階算術では足し算と掛け算が実行できる。最低限の算術として、足し算と掛け算がやれなかったら、初歩的な自然数論の結果すら使え…

トルケル・フランセーン『ゲーデルの定理 利用と誤用の不完全ガイド』

掲題の本は、原書が2005年で、翻訳が2011年ということで、比較的最近書かれ、訳者あとがきを読むと、「この分野の専門家や関係者たちから絶賛されて」と書かれており、ただ、作者は2006年に亡くなられている、ということらしい。 読むと、その「…

ネット上の「ゲーデル警察」さんたち

ネット上で、ゲーデルの不完全性定理を検索していると、いろいろとヒットするわけだがw、最近は、仲正昌樹先生の2006年の 集中講義! 日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか (NHKブックス)作者: 仲正昌樹出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2006/11…

東浩紀の柄谷行人からの「影響」

アラン・ソーカルの『「知」の欺瞞』を読むと、まさに、最初の一章を、まるまる「ラカン」にあてており、また、まるまる最終章を「ゲーデルの不完全性定理」にあてられている。こういった議論を眺めていると、ほとんど「ゲーデルの不完全性定理」は トンデモ…

自己言及の問題としての「不動点定理」

(今回の記事については、 長谷川真人「自己言及の論理と計算」 と、ここで参考文献としてあげられている、 無限集合 (数学ワンポイント双書 4)作者: 森毅出版社/メーカー: 共立出版発売日: 1976/12/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る No…

クレタ人は嘘つきなのか?

ネットで、クレタ人のパラドックスを検索すると、これは「パラドックスでない」といった主張が多く見受けられる。つまり、 H≡{X:人間} C≡{X∈H:クレタ人} P≡{W:命題} ∀X∈H;P(X)≡{W∈P:Xが言ったもの} T≡{W∈P:真} F≡{W∈P:偽} とした…

自己言及の問題についてのある考察

東浩紀の『存在論的、郵便的』をこの前から読んでいたわけであるが、一つ、どうしても違和感をもたざるをえないのがある。それは、 なぜこの本には「自己言及のパラドックス」の話がでてこないのだろう? ということであった。 特にその違和感を強くするのが…

宮台先生の「性の<革命>理論」

ところで、先々週の videonews.com における、現在の MeToo 運動を巡る対談における、宮台真司先生のコメントは、なんとも昔の彼を思わせるような議論を展開しているわけだが、これを私たちはどう受け止めればいいのだろうか? 宮台:ぼくが昔、地方の取材を…

保守派のパラドックス

西部邁(にしべすすむ)が最近、入水自殺をしたことがニュースになっていたが、このことが衝撃的だったというより、ツイッターなどで、多くの人がこの「自殺」を、まるで 良い ことのように語っていることが私にはどこか、恐しいことに思われた。 私がなぜそ…