2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

中島義道『差別感情の哲学』

アニメ「君の名は」を、映画館で見たわけだが、会社帰りに映画館がチケットを買おうとしたら、やたら長蛇の列でw しかも、そのほとんどが、中高生の学割っぽい仲間づれか、恋人同士か。そういった「やれやれ」感で見たせいか、どうも今の私の感覚は、青春時…

ストア派の「可能性の中心」

例えば、生活保護という日本の制度があるが、これを見ると、そもそも日本における「福祉」というのが、どういった基準になっているのか、というのが分かる。 生活保護世帯の場合、厚生労働省は今のところ、保護を受けながら昼間の大学・専門学校・各種学校に…

アニメ「ラブライブ」の作詞ワールド

アニメ「アンジュ・ヴィエルジュ」は、最初は凡庸な印象だったが、途中からおもしろくなってきた(マユカとアゲハの劇中話が始また4話くらいからだろうかw) 第7話「本当のともだち」で、今は敵勢力の囚われの身となっている、アルファドライバーの天音(…

A・A・ロング『ヘレニズム哲学』

以前から思っていたこととして、私には、いわゆる「功利主義」というのは、なにかがおかしいんじゃないのか、と思っている。というのは、「幸福」の計算として、最大多数の最大幸福というわけだが、まずもって、そんなことは可能なのかが疑わしいからである…

島園進・橋爪大三郎『人類の衝突』

こういうことを言うと、なんなんだ、と思われるんだろうけれど、ほとんどの人はなんとなく気付いているんだけれど、それをうまく言葉にできないでいる、というのはあると思っているんですね。例えば、相対的貧困や格差の問題にしても、どう考えても、これっ…

ドーピングってなに?

今週の videonews.com は今のリオ五輪にまるで水を差すかのようにw、ドーピング特集をやっている。それだけ、電通オリンピックが嫌いなんだな、と思って傾聴させてもらった。 さて。ドーピングってなんだろう? 例えば、アフリカのマラソン選手がマラソンで…

八木雄二『哲学の始原』

経験というのは、決定的に私たちにとって、重要であるはずなのだが、そのことがあまり考慮されないのは、どこかにプラトンのイデア論の考えが影響を与えている、ということなのではないかと思うことがある。 ある経験をしていない人が、その経験をした人のそ…

アニメ「ローリングガールズ」のメッセージ

私は、ラノベだとかアニメだとかの、多くの作品を見ても、そのほとんどの作品がダメだな、と思うわけであるが、その理由は、一言で言うなら、 エリート作品(=貴種流離譚) だからなんじゃないかな、と思っている。 たとえば、主人公が結果として活躍して、…

岡田憲治『デモクラシーは、仁義である』

結局、儒教とはなんだったのだろうと考えてみると、柄谷行人が最近書いていたように、まあ、戦争の時代に、孔子が考えていたことが「平和」だったのだろう、ということになるのではないか。 それに対して、老子が言っていることは「自然主義」であり、「現実…

自民党という磁場2

自民党が、どういった政治を行おうとしているのかを考えると、なんらかの形で お金持ち エリート を優遇する政治体制を考えている、ということなのであろう。そういう意味で、アメリカの共和党に通じる政策だと言える。 しかし、そういう意味では、どんな政…

自民党という磁場

日本の政治は、ずっと自民党が与党として支配していた。このことがなぜ成立していたのかは、なかなか興味深い状況だと言えるであろう。もちろん、それを成立していた時期というのは、中選挙区の時代であり、野党としての社会党や共産党が一定の議席を保持し…

なぜ天皇問題は「宮家」問題なのか?

私は現在の、憲法改正論議というのは完全な茶番だと思っている。それは、ようするに、憲法改正問題とは、 天皇制「改正」問題 と同値だと考えているからだ。憲法改正と言いながら、皇室典範を変えられないのは「なぜ」なのか? それは、皇室典範が彼らの「ア…

天皇の政治的発言は憲法違反?

今回の都知事選挙において、宇都宮さんは結果として野党からの支援を受けられなかった。それは、鳥越さんという方を野党共闘の候補として一本化したからだったわけだ。ここまでの流れを見ると、前回の細川候補と宇都宮候補という野党分裂と似ているように見…

鳥越さんの「いわゆる」女性問題

今回の都知事選挙の趨勢を決定したものの一つの要因として、週刊文春と週刊新潮による、鳥越さんの「淫行」疑惑というものがある。しかし、驚くべきは都知事選挙が終わった後の反応だったのかもしれない。 宇都宮さんは鳥越さんの応援演説を行わなかった理由…

宇都宮弁護士の都知事選挙の「責任」

私は選挙はしょせん「結果」だと考えているから、あまり結果がどうだったで、いつまでもグダグダと言いたいわけではないが、宇都宮弁護士の態度は、そもそも自分が今まで言ってきたことと違っているんじゃないのか、という感じがするわけである。 --前回の都…

パロディ化する日本政治

今回の都知事選が終わるやいなや、宇都宮弁護士がテレビやらラジオやらネットやらに出まくって、鳥越候補をディスり続けた。この光景に、多くの人は違和感を覚えたのではないか。宇都宮弁護士はなんでこんなことをやったのだろうか? もちろん、宇都宮弁護士…

ゲーデル不完全性定理についての一考察

今年になって、メイヤスーの主著『有限性の後で』が翻訳されたわけだが、それを読んでみると、ようするにこの本は、往年のドイツ観念論哲学に今さらのように批判をしていて、 たとえ人間がこの世界にいなくても<世界>はある みたいな、一種の「科学」論を…

デンパ系と植松容疑者

今回の相模原市の植松容疑者の事件は、どこか、ISによる日本人の人質事件の経緯と似ている印象を受ける。それは、まったくといっていいほど、政府関係者からの情報発信がないことだ。 ISの場合は、そもそも、安倍首相がイスラエルで武器を売るときに、た…

都知事選を終えて

今回の都知事選は、鳥越さんは落選であった。その結果においては、ただただ残念としか言いようがないが、しかし鳥越さんがこのように戦ってくれたことは、今後に繋がることは間違いない。彼の勇姿はただこれだけの「無駄」としてはならない。次を引き継いで…