2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

強烈なイメージの奔流

たとえば、「FATE/STAY NIGHT」や、一連の Key 作品のような、RPG、が、なぜ、一世を風靡したのだろう。そこには、間違いなく、ある、 ローカルな視座 が関係しているように思える。RPGの特徴は、「神の視点」でない、というところにある。自分が、そ…

ファイヤアーベント「第一の対話 知とは何か」

これは、ある有名な大学という設定の、哲学の認識論のセミナーで、何人かの学生と指導教官が、集まって、わいわいと話している授業の場面の様子を切り取ったものとなっている。 それにしても、その対談の中の、ある学生が、ふざけて「ポストモダン料理」と言…

一ノ宮美成『黒い都知事 石原慎太郎』

今年の4月で、石原都政の3期が終わる。都知事選である。 当然、これまでの、石原都政の 具体的な結果 の総括が、どんどん出てくるのではないだろうかと思うところなのだが、あにはからんや、ほとんど出てこない。 大マスコミ が完全に石原都政に「懐柔」さ…

ローレンス・J・ピーター『ピーターの法則』

組織というものを、どのように考えるのかは、永遠の問題のようだ。ヘーゲルなどになると、どこか「有機体」、つまり、一つの生物のように考えるところがある。たしかに、人間だって、手足が体と、一体になって動いてくれなければ、その効用を発揮できない。 …

凡庸な学生への憂鬱

ツイッターをみていると、じつに、いろいろな人がいる。その人物像のヴァラエティネスがおもしろいのではなく、実際に、おもしろいことを「しゃべっている」人がいるんですよね。 (それは、有名人ではない。有名人は基本、「宣伝」しかしていない。それでも…

数学の証明は「機械」化できるか

中学生になると、数学に図形問題というのが、あらわれる。三角形の相似性の証明とか、そういったやつだ。線Aと線Bが平行であることを証明せよ、みたいなやつだ。 なんだか分かんないけど、教科書に書いていることを真似て、いろいろいじくっていると、答が…

ライアル・ワトソン『思考する豚』

もう、あまり記憶は残っていないが、子供の頃、おばあちゃんの家に出かける道すがら、それほど大きくない、養豚場があった記憶がある。けっこう小規模のものであっが、今でもそれなりには、地方に行くとあるのではないだろうか。 (ウィキをみると、日本にお…

Girls Dead Monster「Crow Song」

そういえば、アニメ「CLANNAD」でも、子供のイノシシを飼っている場面があって、アニメ「Canon」も、沢渡真琴(さわたりまこと)を子供のキツネとの交流の結果の産物として描いていたり、Key作品において、こういった(知能の高い)動物との、 相互コミュ関…

鬼頭莫宏「ぼくらの」

この作品は、私には、ほとんど感情移入ができなかった(アニメの方は最初に見た)。 私はこういった、特攻隊マンガを書こうとする大人の気がしれないのだが、もちろん、これが特攻隊マンガでないと言ってみてもしょうがないだろう。むしろ、なんとかして、現…

森川嘉一郎『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』

著者が、後書きで書いているように、2005年に「萌え」という言葉が流行語大賞にノミネートされ、アキバブームとなるが、この本が書かれたのは、それ以前、だということである。 そういう意味で、この本に描かれているのは、秋葉原という土地が、アキバブ…

ウィリアム・モリス「民衆の芸術」

東京で仕事をしていると、なんというか、時々、変な気持ちになることがある。 たとえば、それは、西武池袋線を利用することのある人なら、理解されるであろう、あの、銀河鉄道999、のペイントについてである。もちろん、「広告」ということであるなら、他…

白井仁人「量子力学への統計力学的アプローチ」

(前半は、掲題のエッセイと、なんの関係もない話が続きます。) 大衆運動についての研究こそ、私のこのブログの最終テーマであった(それは、私がエリック・ホッファーから、示唆され「勝手に」継承しただけのことなのだが)。 そういう意味で、社会科学系…

先進国の教育

エマニュエル・トッドが言っていたことで、もう一つ印象的だったことは、先進国の「教育」問題である。 現在の先進諸国における識字率や教育水準の問題というのは、高等教育の普及によって新たな階層化が起きているということです。その一つの帰結は、多数派…

お金をまきあげる構造

日本は、アメリカの飼い犬のように、アメリカには、まるで、頭が上がらない。 いつも、いつでも、いつまでも、アメリカの言うがまま、のようだ。 こう考えてみようではないか。 もしかしたら、このことこそが、日本のここ何十年の、泥沼の不況の原因なのでは…

エマニュエル・トッド「自由貿易か、民主主義か」

日本のインテリには、自由貿易主義者が多い。 多いといいますか、なんというか、原理主義的に、なにがなんでも、自由主義じゃないと、ヒステリーを起こす連中ばかり、と言った方がいいだろうか。 小林よしのり風に言うなら、純粋真っ直ぐ君的に、自由貿易主…

ネットのインフラ化

インターネットとは、インフラなのだろうか。電話や水道や道路や電気や下水道がインフラとして存在するとするなら、テレビや新聞はインフラなのだろう。 ところが、最近の若者は新聞をとらない。テレビを家に置いていない人も多いのだろう。 (しかし、そう…

石森正数『それでも町は廻っている』

掲題のマンガは、その「完成度」とは別に、ある種の、 おもしろくなさ が自分には気になっていた。その感覚ってなんなんだろう、という感じなのだが。 一方において、マンガ「スケッチブック」 スケッチブック 1 (BLADE COMICS)作者: 小箱とたん出版社/メー…