2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「商道(サンド)」

イビョンフン監督の、時代劇ドラマ。まだ、3分の2くらいしか見ていませんが、もういいかな、ということで。 彼の作品で、今まで見たのは、ほかに、「ホジュン」、「チャングムの誓い」、がある。 サンドもホジュンも、主人公は、見た目は、イケメンという…

NHKにっぽんの現場「がんに勝とう子供たち・闘う外科医」

日本において、小児脳腫瘍を治療している病院は少ないのだそうである。そんな医者とこの病気の少女とのドキュメント。 手術の前、医者は、少女に、その手術の内容を説明する。MRIの画像だろうか、脳の断面の写真を見せる。すると、そこには、はっきり分か…

柄谷行人「『世界共和国へ』に関するノート(3)」

私は、最近、よく考えることがある。それは、「右翼」の定義についてだ。私は、左翼というのは分かりやすいと思っている。基本的に、啓蒙思想の流れにあるものと考えてそれほどはずれていない。 では、右翼というのはなんなのだろうか。 一般的なイメージと…

高橋敏『国定忠治』

国定忠治がどういった人物であったのか、どういった意味で、重要な人物なのかを考えている人は、今では少ないようである。 博徒がお上の手先となって十手をあずかる「二足草鞋」を嫌悪し、お上に徹底抗戦した忠次は、豊かさを追い求め、ぬくぬくと一億総中流…

三島由紀夫「わが友ヒットラー」

三島というのはどういう作家と考えるべきなのか。菊池寛の書く小説は、テーマ小説といわれたそうですが、三島の特徴とは、そのテーマ小説だと思いますね。 そうやって、いろいろ興味深いポイントをついたテーマをみつけてくる。 この小説も、なかなか考えさ…

氏家幹人『大江戸死体考』

私は、死刑廃止論者ですが、なにか?ガンジー主義者ですけど、なにか? というのは、最近の、鳩山法相のたて続けの死刑執行で、たとえば、宮崎被告の場合は、再審請求をしている最中であることを知っていた上で、刑の執行をやったと。 法律上は、判決が出た…

谷崎潤一郎『春琴抄』

谷崎文学といえば、『痴人の愛』であると私は思っている。 ただ、この作品、春琴抄も、短かい内容であるが、不思議な感覚になる。 はるか昔に読んだだけだったが、思うところがあって、ちょっと読んでみた。 私が昔から思っていたことは、ノーベル文学賞をと…

はてな=検索スパム

最近は、特に、そうかなと思う。あまり考えもなく、使い始めたのだが、ちょっと相当ひどいんじゃないかな。あまりに、検索でヒットするのは、やっぱり、おかしいと思う。google などの検索で速攻、来るようになるって、一体どうなってるんですかね。あんまり…

代理出産

少し前の話題ではあるが、タレントの向井亜紀さんの代理出産の話についてである。 品川区との出生届不受理の裁判は、最高裁で、向井さん側の敗訴となった。 この問題については、あまり考えていなかった。でも、実は、いろいろと多くのことがここにはあるん…

槌田敦『CO2温暖化説は間違っている』

最近のテレビは、エコばかりだ。また、エコファシズムなどとも言われている。自民党は、ガソリンの高騰は、完全に黙認のようだ。政府は、「節約でもしてろ」と、国民をおどしているのだ。政府によるエコの大合唱のため、完全に経済は冷えこんでしまった。あ…

床屋のカミソリ

昔、行っていた床屋で、一回、暴言を言ってしまったことがある。かなり高齢の人だったが夫婦でやっているところで、髪の毛を切るのは、男の方がやっていたのだが、カミソリで顔をそるのを、たまに女性の方がやることがあった。その女性がそのときはそれをや…

ネパール王政の廃止

240年続いたんだそうだ。しかし、なんと言っても、2001年におきたネパール王族殺害事件が決定的だっただろう。 ディペンドラ王太子が、父・ビレンドラ国王ら9人もの王族を一度に射殺して、自分も自殺を図ったとされる事件。この後、ビレンドラ国王の…

NHKスポーツ大陸「笑わないエース 栗原恵」

内容が、とても興味深かった。前回のオリンピック出場が決まったときは、ずっと笑顔だった彼女が、今回は、ほとんど笑わない。というより、前回のオリンピックから、彼女は、公的な場では、それほど笑わなくなったということなのでしょう。 前回のオリンピッ…

柴田明夫『水戦争』

最初にあるグラフを見ると(図表3 世界の人口推移、22ページ)、世界は、すさまじいまでの、人口増加である。だいたい、一年で、1億人くらい増えているんだそうだ。しかし、なんでこんなに増えているのか。そもそも、こんなに増えていって、世界はどうな…

今回の事件

だんだん、全貌が分かってはきましたね。この喜劇的なまでの悲劇。わかりやすすぎるくらいに、わかりやすすぎる自己分析。いつものように彼のプライバシーは徹底的にあばかれるでしょうね。 使用したナイフが対人用の戦争の武器だったそうだ。どうりであれだ…

有害サイト対策法案

どうも、この法律は通りそうな様子ですね。今回は、サイトが有害かどうかの基準の策定や判定は、民間の第三者機関の自主的な取り組みに委ねるそうだ。 しかし、自民党では、第三者機関への国の関与を強めるべきだ、という動きがあるという(まあ、高市早苗と…

萱野稔人「なぜ私はサヨクなのか」

ここでは、萱野さんが、「自分はなぜ右翼でなく左翼なのか」を「自分」でイッショーケンメー説明している。しかし、そっちの方は、なにを言っているのか、さっぱり分からない。もっと言えば、結局、なにが右翼でなにが左翼だと、この人が考えているのか、あ…

堀内進之介「民主主義の危機から、危機の民主主義へ」

宮台さんと堀内さんという若い弟子の方との対談。あいかわらず、学者内部のジャーゴンにみちた、つまらない予定調和の議論。 「内発性」の話に戻ると、日本では「市民宗教」を所与の条件として考えるのは困難です。パーソンズのように「内発性」を埋め込めと…

無差別殺人

ずいぶん残酷が事件が起きてしまったようだ。 この数年の間でも、日本国内で、幾つか、こういった無差別殺人が起きているんだそうです。池田小学校の命日であることは、偶然ではないのでしょう、この事件を多感な時期に受けた世代。日本のこの何年かの、経済…

坂口安吾「青春論」

安吾の「堕落論」は、戦後に発表され、そのすぐ後に、「続堕落論」が発表されるが、戦中に「青春論」という論文がある。 しかし、この論文は話がいろいろ飛んで、結局、何が言いたのか。一つ言えるのは、戦争中に、青春というものが何かを問うことで、それに…

坂口安吾「通俗作家 荷風」

安吾は戦中、戦後、幾つかのエッセイを書いていて、これは、「堕落論」の後なのかな。作家の永井荷風を痛烈に批判(罵倒に近いですね)している文章である。 元々荷風という人は、凡そ文学者たるの内省をもたぬ人で、江戸前のただのいなせな老爺と同じく極め…

オシム復活

オシムが日本サッカー協会のアドバイザーをやるとかで会見をしていた。 しかし、こうやって見る限り、普通の人じゃないか。あれだけの、重症から考えてここまで回復するとはすごい。倒れたとき、医師たちが、あえて、何日も意識を回復させなかったが、あれが…

八塚春児『十字軍という聖戦』

三島由紀夫に『海と夕日』という短編があるそうだが、まず、それについて書いている。 彼はセヴェンヌの羊飼だった。ある夕暮、キリストに会い、次のように告げられる。 「異教徒のトルコ人たちから、お前ら少年がエルサレムを取り戻すのだ。沢山の同志を集…